♬ ドドン 
  チャンチャン…♬

えー 年の瀬を迎えまして 皆さんお変わりなくお過ごしになられてますでしょうか

急に寒くなりましたでございますな
風邪にインフルエンザ 暴飲暴食 しもやけにアカギレ 凍った道ですってんころりん そうかと思えば その隙 鬼のいぬ間に爆買い なんてのも季節病のようにありますでございますから お互い気をつけたいものです

今年は何でございますな れいわ レイワ 令和…と令和に始まり 令和で終わるような 令和一色の一年 まさしく令和元年の年でございましたな
まさか 年が明けてからもレイワ レイワと騒ぐことはないでしょうな 風が吹けばなびく旗のようなのはあたしゃ嫌いですからね それにうるさくてたまりませんよ
来る令和2年は…おっといけない 次の年は静かに明けてもらいたいものですな

さあてと…ここまでくるってえと レイワも使い尽くされ 何が楽しみになるかというと いつものように クリスマスだあ 正月だあって
なりますよね それでもとの生活に戻るわけだ
オリンピックだあなんて騒ぐのは 春になってからでございましょうな
今のこの時期を楽しまなくちゃいけません

そこでこの時期になるってぇと楽しみなのが
何を隠そう「くじ」なのでございますよ
えー! くじにも季節があるのかい なんて顔してますけど 大ありのコンコンチキ
宝くじに福引き 年賀状なんてお年玉付き年賀葉書なんつってくじがついている 神社にお参りすればおみくじなんてのもありますでしょ
オリンピックのチケットなんてのもくじでござますよ まあ くじなんて野暮なことばは使わず抽選なんて言ってますけどね

何かを買ってシールがたまると 抽選で景品がもらえる
マンション入るにゃ抽選 保育所入るにゃ抽選 裁判見るにゃ抽選 今流行のラグビーなんてのも抽選がありましたっけかな
抽選 抽選 チュウセン…世の中みんなくじ引きだよ
くじも抽選も当たり外れがあるからおんなじだが 違うのはくじには1等2等がある 同じ当たるなら3等より2等 2等より1等なんてどんどん欲が深くなっていく それがくじなんだな 
あたしみたいに力も金もない者がのし上がれるチャンスがあるのがくじ引き 庶民の楽しみでございますよ くじなんて本人の実力とか努力とか関係はありませんからね 運だけですよ
格差社会を生きる なんてかっこいことばがありますけどね 運だけは神様があたしたちに与えたもうた唯一の平等でございますよ

当たると言えば 当たるも八卦当たらぬも八卦 なんてことばがありましたな 
ご老公様のような帽子をかぶった人が 街角のすみにおわしまして 呼び止められて行ってみますてぇと 竹串のような長い棒を両の手に持ってゴリゴリとやります その串の先に何やらしるしがあるんでしょうか あたしがそれを引くってえと 占い師さんがそれを見て 不吉な相が出ておりますぞなんてやられて 狼狽したことがありましたかな…
まあ 結果はともあれ あの竹串をグッと引く感覚はいいもんでございますな くじを引くってえーのは身体的動作がともなってないとスリルがなくていけません 竹串を力強くグッと引く…
なんでも くじを引くっていうのは あの竹串を引くというのからきてるみたいですよ 串がなまってくじになったような…

あたしゃこう見えても 子どもの頃はクジ運は強かったんですよ ハイ 
少ない小遣いを持って駄菓子屋に行きますと これまたくじばっかりだ アイスをなめきると棒に当たりなんて出てきたり アイスのカップをパカッと開けるてぇと当たり 出鱈目にたこ糸を一本だけ引いてみると 親玉のようなあめ玉が近寄ってきてこれまた当たり 板ガムを一枚だけ引いて包み紙をめくると 1等賞…
小遣いが少ないから滅多矢鱈に駄菓子屋さんに行けませんでしたのに こんなに当たりを覚えてるのは よっぽど当選確率がよかったのでしょうな あたしにとって駄菓子屋はくじ引きのワンダーランドでしたね

まあ そのおかげで運を使い果たしたというか ツキが尽きた なんて駄洒落のような世界に落ち込んで クジ運に見放されてしまいました 
この前なんて ガラガラポンの福引きを10回やりましたが 出てくる玉はみんな赤玉ばかり…ポケットティッシュを十もいただきやした それで悔し涙と鼻水が止めどなく流れてきて そのティッシュでぬぐいまくりでしたよ

ああ それから…本屋に本を買いに行きましてな 当たり前だろ!なんて言わず後の話を聞いておくんなまし 
たまたまキャンペーンなんてものをやってまして 書店くじつうのを1枚だけいただきました 1万円も本を買ったのに渡されたくじは1枚だけでっせ…
500円以上お買い上げの方に…なんて言うんだったら20枚も寄こしやがれ! と思ったら 1等賞5000円分の図書カードまたは図書購入時に充当なんて書いてあり おまけにキャンペーン期間がたったの2週間 なんてなっていて あまりにしみったれていてこれまた涙が出てきましたよ くじというのは一等賞 特賞は豪華でなくちゃいけませんよ…

豪華と言えば やっぱり宝くじですね
年末ジャンボ 一等前後賞で10億円でっせ
夢がありますな その夢を求めて 皆さん方張り切って買いに行くようですな
先日 有楽町は数寄屋橋交差点 その脇の宝くじ売り場の近くを通ったら 長蛇の列ができてましたな 最後尾はこちら なんて看板がありまして 窓口まで100メーターはございましたか 大変な混みようですよ あたしゃ並びませんでしたけどね
なんでも ここの売り場は1等賞がよく出るってんで並ぶんでしょうな 人気なんですね 遠く 地方からもやって来るみたいですよ
まあ あれだけの人が買うんだ 当たる確率もよくなるてえもんだ 一人一万円ずつ一万人が買うとすると もうそれだけで売り上げが1億円だ すごいもんだね
それでもって 疑り深いあたしゃ 当選確率なんてもの調べてみたんですがね 
それがなんと 一等賞 20000000分のⅠの確率ってんだから驚いた 全国民が一人1枚ずつ買って 一等賞が当たる人がたったの5人…… 
なんてのを聞くと 夢がぶち壊れますよね
じゃあ 宝くじ買い占めたらどうなるか 300億円使って 一等賞で回収できるのは50億円なのかなあ なんてね…

当たり外れと言えば 子どもの頃 近所のおばさんたちが あそこの嫁はよく働くよな 当たったな とか あそこんちの嫁は出鱈目で外したな なんて話をよく聞かされましてな お嫁さんは人間なのに当たり外れがあるんだなあ なんて不思議に思いましたよ
あたしも 将来はお嫁さんをもらわなくちゃならないので どうすれば当たるお嫁さんがもらえるのかなと思って ご近所さんに聞いてみましたよ 
そしたら 
あんたのうちから見て 真西に住んでる人をもらいなよと言われました

どうしてって聞いたら 
そりゃお前

真西つうのは 9時の方角だろ…


…おあとがよろしいようで


♬ ドドン
  チャンチヤン… ♬