台湾には何度も足を運んできましたが、台北駅近くに宿泊するのは初めてのことでした。台北駅は、夜になるとライトアップされ、中国のお城のような雰囲気を醸し出し、とても綺麗です。




その周辺を歩くと、新光三越があり、日本の銀座三越と同様にライオンが鎮座しています。

この光景に、思わず「ここは日本か?」と錯覚しそうになるほどです。

台北駅の地下街に入ると、その賑わいと規模に圧倒されます。まるで東京駅のような巨大なターミナルです。地下には数多くの店舗が並び、ここでも日本のチェーン店が目に付きます。ラーメン店、カフェ、ドラッグストア、どこを見ても日本風の看板が目立ちます。




この夜、私は元同僚の台湾人と台北駅近くの日本風居酒屋で飲むことになりました。居酒屋の雰囲気も、まるで日本にいるかのようです。



ビールを片手に話が盛り上がり、私は彼に「台湾人って、本当に日本の物が好きなんだね。」と尋ねました。彼は笑顔で100%同意し、「日本の製品や文化はとても人気があるんだよ」と教えてくれました。

その流れで、私は少し意地悪く「でも、日本から台湾に来て、わざわざ日系の店には行きません!」と言いました。

彼はちょっと驚いた表情を見せましたが、すぐに笑いながら「それも一理あるね」と返してくれました。

ところが、私には言えない秘密がありました。その日、スーツケースにインナーを詰め忘れた私は、ホテル近くの無印良品で買い足していたのです。「はい、本当に助かりました。」と心の中で呟きながら、黙ってビールを飲み続けました。

このエピソードは、台湾で日本文化がどれほど浸透しているかを実感させてくれる一幕でした。

台北駅周辺を歩けば、日本の風景が随所に広がり、日本人観光客にとっても親しみやすい場所です。

しかし、旅先でのちょっとしたハプニングや気付きが、旅をさらに楽しく、思い出深いものにしてくれます。

日本の店を探さないと言いながら、無印良品にお世話になった私のように、旅先での小さな失敗も、笑って話せるエピソードとして心に刻まれるのです。

皆さんも台北を訪れる際には、ぜひその魅力を感じながら、そして時にはクスッと笑えるような出来事を楽しんでみてください。

台北駅近くの夜景や賑やかな地下街、そして日本風居酒屋での一杯が、きっと素敵な思い出を作ってくれることでしょう。