今日は、義母の見舞いのため、千葉県印西市にある病院へと車を走らせました。

途中、柏インターチェンジを降りて、人と車がまばらな利根川水郷ラインに至る道を通ると、遠い昔のことを思い出します。

その道を知ったのは、以前の会社の同僚、Sさんからです。Sさんは、この忘れられたルートを使って埼玉まで通勤していました。

Sさんは私が家族の事情で転勤を断ろうか悩んでいた際に、人生の大切なアドバイスも与えてくれました。

「仕事も大事だけど、家族があっての仕事だ」という彼の言葉が私の心に響き、転勤を断る決心をしました。

その決断は私のキャリアにとって大きな転機となりました。

配属された新しい部署では、多くの信頼と責任が与えられ、仕事は厳しいものの、充実感に満ちていました。

しかし、その背中を押してくれたSさんは、私が新たな道を歩み始めたころに病に倒れ、その後すぐにこの世を去りました。

彼の死に際し、なぜ自分が病に苦しまなければならないのかと彼が発した言葉が、今でも私の心に深く残っています。

この道をドライブするたびに、Sさんのことを思い出します。

彼の教えが今の私を形作っていることに、感謝の気持ちでいっぱいです。

そして、彼がどこかで見守ってくれていると信じています。

「おお、おまえ、頑張っているなあ!」と彼に思ってもらえるように、いま、ここ、私を生きたいと思います。