前回、 “スケールタイム”という言葉を使いました。
この世界では普通の言い回しと思っていましたが、Googleで「スケールタイム 鉄道模型」と検索しても、ほとんどヒットしません。「scale time model railroad」だと、米国のサイトにいくらかヒットしましたが・・・。
他の言い方があるのでしょうか?
でも、私はこれしか知らないので、ここでは、“スケールタイム”を使います。
私はこの言葉を「鉄道模型を運転するために、ある倍率で速く進む時間」と理解しています。
鉄道模型のレイアウトは、実物に比べ圧倒的に走行距離が短く、「30秒で次の駅に着いちゃった。」なんてことが起きます。この30秒を、5倍速のスケールタイムで計ると2分半になり、都会の鉄道っぽくなります。20倍速だと10分になり、ローカルな雰囲気が漂います。
私のレイアウトのモデルは、蒸気時代の国鉄川俣線です。当時の時刻表を見ると、駅間の所要時間は、12~13分程度です。
このダイヤをレイアウトで再現したいのです。
さて、スケールタイムの倍率はどのくらいが良いでしょうか?
まず、駅間距離をエンドレス2周に仮定しました。
蒸気列車がゆっくりとエンドレスを2周すると、2分から2分半を要します。
どうやら、私のレイアウトのスケールタイムは、5~6倍速が適当のようです。
でも、ここでちょっと困ったことが起きました。
私のレイアウトには、川俣線に存在しなかった転車台を設けました。
そのせいもあり、折り返しに時間がかかるのです。転車台での転向と機回し、時に行う給水も加えた一連の流れを6倍速で計ると、40分を超えてしまいます。
これでは時間がかかり過ぎです。
さて、どうしましょう?
レイアウトの走行距離は、実物と大きな隔たりがあります。
だからスケールタイムを使うのですが、レイアウトのローカル駅の大きさは、走行距離に比べると、実物との隔たりは小さいと思います。
駅構内の転向・機回しを、走行と同じ倍率で計るのは不合理です。
ここに気付いて答えが出ました。折り返しの際のスケールタイムを遅くすれば良いのです。
つまり、倍率を途中で変えられる時計を作れば良いのです。
そこで、前回作った時計を改良してみました。動画をご覧ください。
1本目は、時計がスタートするまでです。
動画では、ボタン操作で倍率を切り替えましたが、あらかじめ時刻を指定して、自動で切り替える方法もあります。どっちが便利なのか、テストしたいと思います。
いずれにしても、これで問題は解決できそうですが、レイアウトの世界に二つの時間を持ち込むことに少し後ろめたさを覚えます。
しかし、レイアウトの世界の創造主は私です。ここで暮らすみなさんには、丁寧に説明することにいたしましょう。
本日も、ご訪問ありがとうございました。