普通の仕事ができない私
気分の波の他体調の波もある。職場でのストレスが溜まると熱が出る 吐き気や頭痛がやってくる。
どうしよう、休もうか?出勤しようか。
最初のうちこそ、無理して出勤したりもしたけど
結局職場のデスクで突っ伏してダウン。喋るのもかったるい。仕事にならない状態に陥っていた。
なので最近になってからは有給が減ろうとも諦めて休む事にしていた。
風邪?と思ったりもするけれども仕事をやすめばピタリと治る。ああなんだ、やっぱり鬱症状か。
そんなこんなが続き、身体がもたなくなった。
神様を幾度怨んだことか。
どうしてこんな身体に、病気に。それさえなければ
私はまともな仕事をして安定した収入が得られたのに。
結局日銭を稼ぐために私は風俗業界に足を踏み入れた。こんなに困窮しなかったらまず選ばなかった仕事だろう。
私は未経験だったから、まず越えなくてはならない壁があった。
講習というやつ。スタッフを相手に実際と同じ事を練習するのだ。
ちなみに講習なしを謳っている広告は大概嘘だという。未経験だったら実際に練習でやらないと
身につかないらしい。
私は、顔見しられているスタッフ相手になんかしたくないとかなり抵抗したのだが、実際お客様を接客する上で何にも分かりませんじゃ困るよなと渋々
やる事にした。1万円程度お給料が出るのも割と魅力だった。
雑談したりお茶したり煙草吸ったりする時間を挟みながら大方2時間くらい練習をした。
私は金のためなら服を脱ぎ喘ぎ好きでもない男の
ものでもしゃぶれるのかと、やりながら呆れた。
意外と抵抗なく入っていけてる事が驚きだった。
死ぬくらいならなんだってできるんだな。
羞恥心やプライドそういったリミッターをいくらでもはずせる。風俗嬢なんて、とかく蔑まれがちだけど、色々な事情を抱えながらリスクを背負って死ぬ思いで働いている、そういう人もいるのだ。
何も
ホスト狂いだけじゃない。
そんなことを知ったある日の夜だった。