清流・仁淀川と「土佐材」を育む山々

 

8日・9日の2日間、高知県へ出張してきました。久々に「間取りアドバイザー」のお志事をご依頼いただきまして、その建設地が高知市内なのでした。実は私の家も「土佐杉」と土佐漆喰の家、昔からご縁ある場所なんです。

 

案件を私にご依頼くださったのは、吾川森林という工務店の社長、藤原さん。前職の工務店時代からもう20年来のお付き合い、一緒に土佐の木材で多くの家をつくってきました。今回はその気心知れた設計者へ、ある日SOSが。

 

「ある敷地での間取りに苦戦中、ご協力を!」とのメッセージ、久々のご縁に奮起して早々に間取りをご提案したのでした。今は遠隔地であっても、Googleマップ等で敷地状況の確認も容易、間取り屋には有り難い時代ですね。

 

お施主さまともメッセージで図面等をやりとりし、電話で打合せ。結果、我が渾身の間取りはすんなりとご了承いただけました。となれば次は建設へ向けた調整打合せを早急に、ということでこの高知出張と相成った次第です。

 

往路は時間を無駄にせぬよう夜行バス利用。朝一番にJR高知駅に着き、お約束の時間まで3時間近くは、高知城で鳥見散歩しました。昔から何度も来ていても、実は高知駅も高知城も初めて。いつも林産地ばかりでしたからw。

 

 

朝食後、初めて実際の敷地を確認。間取りが先で敷地が後なのも何だか変な感じでしたが、でもGoogleストリートビュー様のおかげ、想像通りの土地だったので一安心。お施主さまとも間取りを前にみっちり打合せできました。

 

そして午後、今度は現地で建築確認申請をされる事務所さん、また施工担当の吾川森林さん、各担当者さんとプロ同士の詳細な詰めの打合せです。私は基本設計担当者として「この家をどうつくるか」の意図をしっかりと伝達。

 

ここが「間取りアドバイザー」業務のキモだと今回改めて痛感。「プラン」とは単なる間取りの絵にあらず。立体化した3次元構造物の姿、その工法・仕様まで全てを含んで構想されたものであり、その伝達は非常に大切です。

 

今回8日終日と9日午前中まで時間を確保していましたが、濃密な連チャン打合せの結果初日で業務は完了、ホッと一息です。夜には再度お施主さまと合流して藤原さんと共に懇親を深め、翌日には高知の名所へも又ご一緒に。

 

 

                  土佐へ来たらやはりこれですねw。

               仁淀川支流の安居渓谷。今度は鳥見に来たいw!

                 ここも初めて、名所中の名所、桂浜です。

 

前職工務店時代に頻繁に来ていた高知も、今回は実に15年振りくらい。山奥の林産地の方はさらに過疎化が進んでいたり、厳しい現実を知ることにもなりましたが、吾川森林さんが孤軍奮闘されている姿に元気も頂きましたね。

 

間取り提案をした今回の「木の家」は、年度末の竣工目指して急ピッチで設計・施工が進む予定です。私も工程の節目ではまた来たいですし、出来れば土佐での別件でも「間取り屋」を呼んでほしいなあ、と夢想していますw。

 

最後に今回私が宿泊した「別荘」を。これは佐川町にある吾川森林さんのモデルハウス兼来客用「木の家」。土佐杉の家に住む私には、まるで自宅に居るよう。ぐっすりと休めて、ホテル利用よりずっと嬉しいお泊まりでした。

 

 

ご覧の通り向こうは全て森です。鳥見の人としては無論ここで双眼鏡を構えないわけにはいきませんw。土佐の森でのバードウォッチングして過ごす朝のひととき、家のすぐ横でこんなことが出来るのは、羨ましい限りですね。

 

また、高知の「県鳥」ヤイロチョウも、動物パークで保護されている子がいるというので連れて行っていただき、目にすることが出来ました。そのまさに八色の美しい姿に感動、今度来るときは鳥見の日程を絶対に入れようw。

 

最後は志事からだいぶ逸脱しましたが、15年で私の嗜好もだいぶ変わり、年齢を重ねたなりの違う感じ方で、昔よく来たこの地の良さを味わえたと思います。森林県である高知、今後もっと関わりたいと強く願うばかりですね。

 

 

via やまぐち空間計画
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