ROCK64の日本語入力環境セットアップ fcitx-mozc編
ROCK64の日本語入力環境、fcitx-mozcが入っていないのは、
Ubuntu 16.04 LTSのベースとなったDebian8のパッケージミス。
(と思われる)
ROCK64のCPUはarm64だが、Mozcパッケージのビルドオプションに
このarm64が入っていない。パッケージングのミスか、バグ回避か。
しかしLinuxはオープンソース。ソースさえあれば自分でビルド
できるハズだ。
つまりやることは、前記事「ROCK64の日本語入力環境セットアップ」
https://ameblo.jp/yamjp/entry-12313219218.html
で暫定的に導入したfcitx-anthyを、本来あるべきだったfcitx-mozcに
変えるために、自力でMozcパッケージをビルドすること。
バグ改修後には不要になる作業だが、2年のサポート期間の1年半
経っても改修されないから公式版を待たないことにした。
パッケージ管理から外れてないので、公式版リリース時には
差し替えればいい。
大まかな作業の流れは以下の通り。
1.fcitx-anthy版の環境を準備する
2.開発環境を準備する
3.Mozcパッケージを入手する
4.Mozcパッケージのビルドオプションを変更する
5.Mozcパッケージをビルドする
6.必要なパッケージをインストールする
では、さっそく作業開始。
1.fcitx-anthy版の環境を準備する
前記事を参照のこと。
2.開発環境を準備する
まず、開発用リポジトリを有効にする。
sudo su -
apt edit-sources
エディタを選べと言ってくるのでvimを選んだ。
/etc/apt/source.listファイルの編集画面になる。
コメントアウトしてあるdeb-srcを有効にして保存。
次に、環境を最新にする。
apt update
apt upgrade
開発環境をインストールする。
apt install build-essential devscripts
3.Mozcパッケージを入手する
Mozcパッケージを入手し展開する。
apt build-dep fcitx-mozc
apt source fcitx-mozc
4.Mozcパッケージのビルドオプションを変更する
debian/controlファイルを開き、
Architecture: i386 amd64 armel armhf
の行を全て、
Architecture: i386 amd64 armel armhf arm64
に書き換える。
5.Mozcパッケージをビルドする
ビルドコマンドは以下の通り。
dpkg-buildpackage -us -uc -j4
6.必要なパッケージをインストールする
出来上がったファイルを確認する。
ls ../*.debmozc-data
ファイルを選んでインストールする。
apt install ../mozc-*.deb ../fcitx-mozc*.deb
再起動して、入力メソッドの設定でMozcを確認してAnthyを消す。
参考記事