かつて、うっかりお見合いをしそうになった事がある。
「そろそろ結婚を考えないとなー」
これは、アラサーになっても結婚する気配のない私に、今は亡き父がたびたび発した言葉。
いつもはスルーしていたが、彼氏がいない時期に言われたので
「そんなに言うなら、誰か紹介してよ」
と言ってみた。
父は本当に知人に頼み、しばらくしてお見合い相手の「履歴書」を私の前に差し出した。
釣書ではなく履歴書。
就職の面接で登場する「履歴書」と書いてある履歴書だ。
「何かコオロギみたいな人だね」
履歴書に貼られた証明写真を見て、失礼発言をする母
私「顔なんてバッタでもコオロギでもいいじゃない」
母「そんな失礼な」
私「お母さんがコオロギって言ったんでしょ」
母「コオロギみたいって言っただけで、あなたみたいにバッタでもコオロギでもなんて…」
いや、私は顔にこだわらないという話をしたのであって、お見合い相手を昆虫に例えては
いない。
どう考えても失礼なのは母である。
責任転嫁しないでいただきたい
コオロギ…じゃなくてお見合い相手の男性は、少し年上の当時30代。
実家は地元だが居住地は離れており、全国転勤がありそうだ。
頭が良いか悪いかなら頭の良い人、文系か理系なら理系の人が就く職業だった。
履歴書の内容は名前も経歴も忘れてしまったが、1つだけ覚えている箇所がある。それは
「趣味・特技:囲碁5段」
単なる囲碁ではなく、囲碁5段。
囲碁だけなら趣味だけど、5段がつくと特技だね
ドライブとか映画鑑賞とか軽めの記載はなく、これ1つのみ。
これは私も趣味特技として英検3級とか書くべき
でも3級は履歴書に書くには弱いと聞いたような…仕事じゃなくてお見合いならOK
【長くなったので続く】