●カラーギャングパズルについて
 
2016年8月、埼玉県東松山を拠点とするカラーギャングが起こした殺害事件で、その事件の残忍さから世間を震撼させた事件がおきました。

井上翼さん(当時16歳)は、2016年の8月に埼玉県東松山市下唐子を流れる都幾川の河川敷で発生した、少年グループによる少年殺害・死体遺棄事件の被害者です。

少年グループの中にはカラーギャングパズルというチームに属しているメンバーがいました。
当時加害者は未成年の為個人情報は報道されていなかったのですが、SNS上で一気に噂が拡散されていったのです。
 
●カラーギャングとは?
カラーギャングは1997年ごろから、首都圏にカラーギャングと呼ばれる少年非行グループが台頭してきました。
チームカラーを示す原色のTシャツやランニングなどを身に着けて新宿、池袋などの繁華街を舞台に抗争を繰り返しています。

アメリカのストリートギャングを真似していることからカラーギャングと呼ばれ始めました。

更に暴行・傷害といった犯罪に走りやすいといった特徴を持ち、暴力団の関与も認められ、1999年7月に警視庁は従来の暴走族に代わる新しい非行集団として非行助長集団と命名し警戒を強めていったのです。
 
●パズルとは?
カラーギャングパズルは埼玉県東松山を拠点とするカラーギャングです。

結成は2011年頃とされており 
少ない時は数人、多い時は20名以上で活動していたとされ、
駅付近のショッピングセンターでよく見かけられていました。
チームカラーは赤で、暴力的で怖い物知らずの集団です。
 
ツイッターのプロフィールでも
「何処の族でもヤクザでも戦争なら歓迎。パズルの島は東松山。坂戸さかど。川越カワゴエ
。熊谷クマガヤ。行田ぎょうだ。大宮おおみや。毛呂山もろやま。日高ひだか。他のチームははいって来んな以上」
と発信しています。 

しかし実際に目撃されていたのは高坂駅と東村山駅の周辺のみだったようです。


 
●カラーギャングパズルの活動
パズルの主な活動は地域イベントである祭りや、花火大会で、チームカラーの赤い物を持っている人や赤い服を着ている人に絡んだり、
バイクの窃盗や恐喝等を行っていました。 

地元である東松山を徘徊し、時には一般の人にも絡むことがありました。
毎週土曜日には定期的に集会を行なっています。
この集会では特に方針や具体的な内容等はなく、なんとなくたむろしてタバコを吸いながら話していたそうです。

時間帯は大体夜の21時〜2時間ぐらい滞在していました。
当たり前ですが近隣住民からはとても嫌がられていたそうです。

また月曜日は喧嘩で強くなる為、烈戦塾という名前でミットやグローブを使用し格闘技の練習をしていました。
場所は市民体育館で行なっており時間は19時〜2時間程度でした。


この烈戦塾には
先輩と後輩が試合を行う場合、後輩は先輩に対して手出しをしてはいけないというルールがありました。

ヘッドギアやプロテクターを付けることもなく、
とても試合と呼べるようなものではありませんでいした。 

またパズルはモグリ狩りというのも行っていました。
モグリ狩りとは東松山でパズルのメンバー以外が改造しているバイクを乗っていた場合、その人を狩るという活動です。

改造しているバイクを見つけると追い回し、前後を挟んでバイクを停車させます。
その後の対応にはいくつかパターンがありました。
まず一つめがそのバイクを奪うか、バイクを安値で買い取るかです。


金額は大体数千円程度で、行為的にはただの恐喝になります。
次のパターンはこの取引に応じなかった場合は半殺しにされてしまうというものでした。 

最後のパターンは見込みありと認めた人はパズルに引き入れてメンバーを増員します。  
モグリ狩りはこの様なやり方で行っていました。

実際にモグリ狩りにあった被害者の情報だと、交渉に応じなかった場合の半殺しはその場では何もされずに川に連れて行かれ、そこで暴行を加えられたりしたそうです。

実際に奪い取ったバイクや安値で買い取ったバイクは転売して儲けるか、自分たちで乗っていたと言われています。 
 
●殺害事件メンバーの詳細
この事件で逮捕されたメンバーの内2人がカラーギャングパズルのメンバーです。
先ず16歳無職の少年Aは当時のパズルのリーダー格で格闘技の経験があり喧嘩も強いと噂されていました。

次に17歳無職の少年Bはこの事件の主犯格です。少年Bはパズルの時期リーダーが決まっており、抜けてしまう先輩の穴を埋めるべく井上翼さんをパズルに引きれようとしていました。

そして、少年Bは非常に短期で暴力的だったそうです。
この少年Bが本格的にグレたのが中3位の時で家庭環境が原因だったとされています。
母は元暴走族で薬物依存症だったようです。


この他の3人はパズルには所属していませんが、
14歳中学3年生の少年Cは少年Bと兄弟です。
少年D、Eはいずれも15歳中学3年生です。
 
●殺害事件の背景
今回この様な事件に発展してしまった理由には単に井上翼さんが嘘をついたり、連絡を無視したという情報があります。
実際に井上翼さんは主犯格である少年Aと少年Bに盗んだバイクを高額で買う様に脅されていました。

勿論その様なバイクを高額で買いたくない井上翼さんは当時、難色を示していたのです。
するとそれに腹を立てその後は要望がエスカレートしていきます。

万引きや、自販機荒らしを強要する様になりました。
当然、嫌な態度をしたりすると暴力を振るわれてしまいます。 

次第に嫌がらせ行為にも発展していき、井上翼さんの自宅付近で暴走行為を行い待ち伏せをしていました。
こういった背景から井上翼さん自身、嫌気がさし連絡を無視したり、居場所を偽ったりしていくようになりました。

事件の数日前に井上翼さんが少年Bの悪口を言ったという情報が少年Bの耳に入り、更に嘘をついたことを知った少年Bは井上翼さんに暴行を加えます。


場所がラーメン店の駐車場だったこともあり、その場はラーメン屋の店主に止められています。
しかし少年Bは「このままじゃ終わらないからな」と言い放ちました。
その後、数日間少年Bからの要望はエスカレートしていきました。

事件が起きた8月22日の前日に痺れを切らした井上翼さんは少年Bからのラインや電話を全て無視していたようです。
そして8月22日に井上翼さんが東松山インター付近のコンビニで目撃され、少年Bに呼び出されます。

場所は東松山市内の稲荷橋付近の都幾川の河川敷です。
ここで少年Bは井上翼さんに対してタイマンだと言って暴行を加え、一緒にいた少年Aと少年Cにも暴行させました。

更に少年Bはエスカレートしていき暴行を加えた後に井上翼さんを全裸にして川に放り込みました。
その際に一緒にいた少年Aも井上翼さんの頭を水に漬けています。

流石にまずいと感じたのか少年Eが止めに入りますが、一緒に暴行する様に命じられ一緒に暴行を加えました。
その後、井上 翼さんは痙攣して動かなくなってしまい、少年Dと少年Eはその場から離れました。

少年Aは心肺停止状態の井上翼さんを上から草を被せて隠蔽しようとしました。
これらがこの事件の背景です。
 
●気になる判決は?
井上 翼さん殺害事件の犯人らの判決は、パズル所属で事件の主犯格となった少年Aと少年Bは起訴されています。
その他の3人は少年院に送致されました

実際の判決では主犯の少年Bが傷害致死罪で懲役6年から9年以下の不定期刑となっておりもう一人の主犯である少年Aは傷害致死罪で懲役5年6ヶ月から懲役9年以下の不定期刑になりました。 

少年C・少年D・少年Eは、初等・中等少年院送致処分となりました。

 
●パズルの現在は?
パズルのTwitterは現在更新されていません。
現在は自然消滅か解散したとの情報が有力視あります。
パズル所属の少年Aと少年Bは現在も服役しており、他の3人は少年院から出ています。
 
●まとめ
カラーギャングパズルが起こしたこの殺害事件はその残忍さから世間を震撼させました。 
未成年だから何をしてもいいということではありません。
実際に一人の命が奪われていますので今後はこういった事が起きない事を願っています。
井上 翼さんのご冥福を心からお祈りしたいと思います。