観てきました。




5月ぐらいに映画館で予告を観てから楽しみにしていた『首』。

観ながらまず思った感想が「時代劇版アウトレイジ」。そしてスケールが凄すぎる

私が観た劇場では、お客さんの8.5割はKK世代のキャップをかぶったおじさんで、なんかそれが嬉しかった!



ここからは本編を観て印象的だったシーンを、箇条書きで。







・タイトルのカッコよさ

『首』の字がスクリーンから飛び出て来そうな演出に、ワクワクドキドキ。


・映画全体のSEのこだわりを強く感じた。IMAX上映もあるからかもしれないけど、合戦と腹を切る内臓のSEがとてもリアル。


・刀に刺した饅頭を食べさせて、口の中を血だらけにしてからの接吻。そこに感じる愛情表現。


・時代劇で禿げのカツラを付けても漂う、西島秀俊さんの爽やかさ。


・思ってもいなかったBL要素、そしてそのシーンが多いのに驚き。


・回想などの構成が北野武監督ならでは。


・マヌケそうなヤツの名前が「そろり新左衛門」。


・特殊メイクなんか要らないぐらい、たけしさんの貫禄が凄すぎる。


・光源坊の圧倒的存在感。


・懐に入れた草履を投げて池に浮くシーンが、1番場内の笑い声が大きかった。囲炉裏の火を間違えて触って「熱っつ」とか、分かりやすい笑いが出来るのはやっぱりすごいし、面白かった。


・ザビエルらしき登場人物。


・どの時代でも芸人が使い回し、使い捨てされる悲しさ。


・信頼と裏切りと騙し合いの連続。


・六平直政さんの和尚らしくない和尚の場面に、少し癒される。


・武士のゆっくりした切腹に対して「まだやってんのかよ」(私はここが1番面白かった)


・絶対に乗りたくない見た目の神輿(らしきもの)で川を渡る。


・エンドロールで見た、アマレス兄弟にアル北郷、そしてお宮の松。「えっ、劇団ひとり出てた?!」っていう驚きもありました。




【印象に残った台詞】

・「人間生まれた時から全て遊び」

・「詫びるなら芸をやれ」

・「どうせおまえも死ぬけどな」

・「家康はブス好き」

・「この世界、血祭りにして全員首を落としたら、すっきりするだろうな」





観終わって数時間経ちましたが、最後の「オレは首が欲しいんじゃなくて、明智光秀が死んだかどうか分かればいいんだよ」と言って、明智の首を蹴飛ばすシーンを何度も思い返していて、

「結局は『人間って、まぬけでバカだよなぁ』ってことなんだろうなぁ」と、

マフラーで擦れて赤くなった""を掻きながら、ぼんやりと思う11月最後の日曜日でした。




【余談写真館】