2009/10/21
悲しいとかどうとかより、言葉を失いました。
ファミレス店員:板尾創路の家にいるラブドール(ダッチワイフ)のペ・ドゥナ。
ある日ふと感情が芽生えて動けるようになった!
わくわくしながら初めて歩く街・初めて見るものたち。やがてふと訪れたDVDショップの店員にひとめぼれ!
人形であることを隠して彼に接近、
だんだん人間っぽいしぐさとか身に着けていくが、
それは悲しい現実とも直面することでもあった…
なんというかこう、きらきらしたものが駄目になって、でも立ち直ろうと頑張って、ようやく紡いだものをガシャンと壊す感じ。
ペ・ドゥナがあんまりにもキュート。
特に最初の人形から人間に変わるシーンが大変綺麗で。
ペ・ドゥナのヌードがひんぱんに出てくるけど、ホントに人形みたいな綺麗さです。
そして片言の日本語がむしろ人形から人間に変わる感じのリアリティもかもし出して素敵です。
登場人物たちのほとんどがココロが病んだ状態だったり、ココロに空虚なものを抱えていたりてて、そうみるとみんな空気人形といえなくもないなぁ。
そういう意味の彼氏の言葉を勘違いしたあまりに悲惨な末路。絶句します。
ダッチワイフもオダギリジョーが作ると高尚なイメージがするなぁ。 ラストに過食症の女の子に「綺麗」と言ってもらえたことだけが救いなのか…
不思議なカタルシスに溢れた良作です。