最近の仕事は、守秘義務とやらを強く言われ、「SNSには投稿しない。辞めた後も話をしない」と誓約書を書かされる。
なので、これは思い切りそれに違反してるのかも?だけど、もし私のバイト先が分かっても黙っていてほしい。
バイト先は、田舎スーパー。
人口密度が少ない地域であり、自然豊かな場所の近くにあるため、お客は観光客が半分以上。
地元民が通う近所のスーパーが嫌で、わざわざ遠距離を通っているのだ。
しかし。
「騙された」とまでは行かないが、「ちょっと話が違うんですけど」と思うことが徐々に出てきている。
まず、朝の普通の掃除に加え、トイレ掃除と外のゴミ集め。
タバコの灰皿掃除もある。
観光客が捨てていく家庭ごみもハンパない。
男子トイレには「どうしてここに?」と考えてしまうような場所にウンチが付いている。
聞くと、ほぼ毎日だと言う。
お客がカップ麺などを食べるためのお湯をポットに入れる。
毎日洗ったタオルを各レジに畳んでおく。
その程度なら仕方ないと思うが。
宅配便の受付や、ポイントカードの入会手続き、返品処理や拾得物処理、パンメーカーのお皿の交換など、本来ならサービスカウンターでするだろう業務を、レジの全員が覚える必要があった。
しかも、商品補充まで言いつかる。
つまり、「なんでもあり」な職場である。
時給は、県の最低賃金+数十円。
スーパーのレジじゃあ妥当かな?と、最初は不満に思わなかったが…
ほんと、今になると、「こんなはずじゃなかった」と思うのだ。
たぶんこれは、このスーパーの規模が小さいからで、分業できるだけの人数が確保できないからだと思う。
それに思うのは、このスーパーのレジスタッフはみんな、アウトドア派で、
体を動かすことが好きな人たちである。
私は自分がインドア派で体力がないひ弱人間のため、ああいうところで肉体労働をする人たちに対して「すごいガマン強いのね」と思っていた。
しかしその考えが違っていたと、このバイトで知ることになった。
彼らは、彼女らは、ガマンして働いているのではなく、そういう仕事が苦ではないのだ。
好きではないかもしれないが、今回の私のように体調を崩すほどの負担はない、のだと思う。
GWのある日、外は晴れていて暑かった。
観光客が多く来て賑わってはいたが、その分、外のゴミ箱のゴミもハンパなかった。
最初は1人でゴミを集めていたが、私があまりにもグズグズして遅いせいか、1人が助っ人で来てくれた。
でも、炎天下の屋外の仕事で私は、熱射病のような状態になり、その晩は微熱を出してしまったのだ。
翌日も具合が悪かった。
そうよ、その程度で熱を出すのよ、私は。
ひ弱なの、ひ弱。
自宅の風呂でも、湯あたりして洗面台の前に座り込むことがある。
ひ弱、ひ弱。
そんな人に、体育会系スタッフばかりの職場は無理だと、ようやく理解できた。
このバイト先を早く辞めたい理由にはもう一つある。
それは、現金を扱うことの責任の重さが負担ということよ。
入ったばかりの時、大きな金額を間違えてしまい、店に損害を与えてしまった。
まだ入ったばかりだったということで許してもらえたが、本来なら始末書レベルのミスだった。
その後、ちょいちょいレジのお金を間違えてはいて、たとえ数円でも金額が合わないといちいち傷つく。
先日、事務所に呼ばれて言われたのは「お客からのクレーム」だった。
商品を2度スキャンしていて、気づいた客から電話が来たのだ。
そういう時にいつも思うのは、安い時給のこと。
今の派遣の仕事も、その前の短期アルバイトも、非正規雇用の自分が直接矢面に立つことなどなく、ミスは場外に出る前に処理されるのが普通。
なのに、たとえ土日しか来ないバイトでも、社員たちと同じように叱責される。
少なくとも、レジの仕事はまあまあ好きなので選んだものの、こういうことが重なり、週末にバイトに行くのが嫌になってきた。
この話を友達に愚痴ると「え?今どき現金のレジなんて使ってる会社のほうが悪いと思うよ」と言ってはくれたが。
私にしてみると、そんなことはどうでもいいことで。
そういうレジだと承知して働き始めた自分がバカだった、ということ。
こんなに責任が重いのに、時給が安過ぎないか?
先日から行っている派遣の時給が高いのは、私が専門職だからである。
責任云々の問題ではない。
簡単に言ってしまうと。
そんなに負担なく働いている仕事の方が高時給で、大変な思いをして働いている仕事の方が安時給って、どうなのよ?って話。
ここにも私の「約束事を守る、いい人」が居る。
もっと言うなら、「承知してそういう契約したのだから」という「罪悪感」だ。
相手から「でも、それを分かってて契約したんでしょ?」と責められたくない。
それだけの話だ。