学校説明会で校内見学ができる場合があります。
図書室に案内されても生徒がどれくらい活用しているかはわかりません。蔵書が何万冊などというとそれだけですばらしいと思ってしまいます(廃棄作業を怠っている場合もあります)。1冊1冊の本を吟味している時間もありません。
ところが、図書室の中の1カ所に注目するだけで、簡単にその学校のムードをつかめるのです。
それは雑誌の棚。雑誌のチョイスに学校のセンスが現れます。雑誌の棚の写真を撮って、家に帰って比較してみましょう。
アカデミックを志向する学校なのか、そもそも学校図書館を軽視している学校なのかなどが、わかりやすくにじみ出てきます。これは偏差値と全く比例しません。
また、すばらしい設備がある場合は、使用頻度をたずねるとよいでしょう。
かつて学校見学案内を担当したことがあります。
生徒が6年間で1度も入れない2カ所の資料室をその時だけ解錠して案内しました。
毎週のように学校見学があり、通路に当たるので、毎時間廊下から見学者に覗き込まれる授業もありました。
そのクラスの生徒は相当いやがっていました。見学者のおしゃべりが騒がしいので頭にくるということでした。
「では、みんなも1分間、見学者を見学してみたら」と提案し、廊下の外の人達をじっと見つめる時間を作りました。
1分だけでも生徒は楽しかったと言っていました。見学者の方もニコニコしてくださいました。