土橋市場で飲む! | ご福屋・八女本店 “やめぼん” 日誌

土橋市場で飲む!

さっきまで土橋市場で飲んでました。


今日は農業関係の仕事をしている方(農家ではない)2人と飲みに行きました。

本当は稲作農家の方と4人で酒米作りの話をする予定でした。

今、国が地産地消を推進するために特に加工用の農産物に対して助成をしているらしく、今回知り合いの農家と酒蔵を結びつけ、どのような品種、どういった生産の仕方、また、酒の販売をどうするのかといった込み入った話の第1弾の話をしようとしていたのですが、肝心の農家の方が来られず、四方山話で終わってしまいました。

でも、とても興味深い話を聞くことが出来ました。


一緒に飲んだうちの一人は茶生産のスペシャリストで最高級の茶の仕上げの醍醐味や八女茶というブランドを今後どう確立していくべきか、はたまた現在抱えている問題点などなど、相当八女茶に思い入れがある方で、話はつきません。

そんな中で興味深かったのは、現在国内で確立されている八女茶のブランドですが、後発である海外を含めた他産地が持つ製茶に対する品質管理の厳しさに比べると、まだまだ甘い点が多々あるということ(これは、消費者や販売者の立場をどう認識して生産しているのかという位置づけの違いがあるとのこと)や、お茶も畑によってその味が劇的に違うこと(しかしながらそれらは全てブレンドされひとつの八女茶として売られている)などでした。


私は酒のことしかしらないので、特にワイン生産で知っていること、例えば、ワインでは以前はブドウ栽培者がワイン生産者にブドウを売ったり、自分が作ったワインを大きなワイン商社に桶売りしていたのが、小規模のブドウ栽培者が作る高品質で付加価値を持った「生産者元詰めワイン」が主流になっていることや、畑の性質(テロワールといって、土壌だけでなくその土地の微気候も含む)を反映したブドウを栽培することでその畑の個性を表現したワインを造ることを大切にする生産者が増えていること、また、ブドウを仕入れて生産している比較的大きなワイナリーも良質のブドウを入手するためにブドウ1kg当たりのいくらといった取引の仕方から、畑の面積1ha当たりいくら、ただし最低これ位の品質で、というように契約し生産者が安定した収入を得つつ、ワイナリーも高品質のブドウでワインを造るという仕組みが少しずつ増えている、などの話をしました。


いずれにしてもこの地域でウマくいっていると思っていた八女茶にも抱える課題は意外と多く、農家、製茶業者、販売業者、農協など、関わっている人達がそれぞれに利害関係があったりして、なかなか解決していくのも大変そうだということを感じました。


今日は10年ぶりくらいに「一休」で飲んだので、久しぶりに名物「釜飯」を食べようと思ったら、ラストオーダーを過ぎていて今日はご免ね、との言われ、次回にお預けで残念でした。

またチャレンジしよう。(また10年後かな・・・)


以上こ・うたろうでした。