5月の伝道法語です。

 

 

よく、才能があるとかないとかいいます。

しかし才能などとされるものが、そうそう目につくわけでも、簡単に見つかるものとも思えません。また、生まれながらに才能があったとしても、ただ眠らせているだけでは、何の役にも立ちません。才能とはその人の奥深くに、静かに眠っているからではないでしょうか。

才能は一つのことをコツコツと、長く長く続けられる努力によってこそ目覚めるからです。名選手は誰よりも長く、誰よりも多く、懸命に練習をします。仕事の業績も同じです。コツコツと、長く長く続けられれば、結果は必ず現れます。

毎日のわずかな時間を生かしましょう。才能は一日にしては成りません。一生の栄養も、毎日の食事からです。漢字ばかりの、むずかしいお経も、毎日続ければ覚えられます。お寺の生活は、同じことを繰り返すことの大切さを教えているのです。