数多くある銅像群のなかでも、特に気に入っている像。
福井城の堀際に立つ幕末の偉人二人。
左・横井小楠、右・由利公正。
そろってこれから九州へ商談に旅立つという場面。
何の変哲もない普段の雰囲気がいい。
こういう場面をよく銅像にしたなぁ。
表情が穏やかで、後ろ姿がまたいいなぁ。
この旅の商談の結果、越前藩はおおいに富を得たというのがまたいい。
小楠は松平春嶽が熊本藩から懇願して招聘した開明的な儒学者。
公正は越前藩士で小楠の弟子。
春嶽が見い出した藩の英才で、後に五箇条の御誓文を起草する。
市内にその立像も。
小楠、公正、そしてもう一人橋本左内。
春嶽を支えた俊才たちだ。
左内像は左内公園に若々しい表情の像が立つ。
今回、市内の郷土歴史博物館内に、大人っぽい顔立ちの左内さんの像と対面した。
純真にして清廉潔白な左内を見て、伝馬町の牢名主は、その死罪(安政の大獄)を泣いて悲しんだという。
最近、長野市松代の象山神社にも左内像が。
博物館前には英才たちを育てた松平春嶽像が。
幕末四賢侯の一人と称させられたごとく、聡明な顔立ち。
今回、春嶽を当初から支えた越前藩の重臣・中江雪江(ゆきえ)像の存在を初めて知った。
神明公園にその端座像が。
胸を張った堂々たる姿像。
幕末ではなく、昭和時代の福井県出身の首相・岡田啓介像が福井駅東口に。
あの二・二六事件で、九死に一生を得た首相。
その隣の像は「だれだろ?」
なんと首相と間違えられて暗殺されてしまったという秘書官だった松尾伝蔵氏、首相の義弟だったという。
福井にはまだまだ他にも魅力的な銅像・木像が。
私が今回もっとも見たかった像はまだ登場せず。次回。
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諏訪頼重 板垣信方 鬼小島弥太郎 武田信虎 秋山信友 山県昌景
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薄田兼相(岩見重太郎) 戸田康長 山村良勝 石川康長 小笠原忠真
鈴木伊織 恩田民親 藤田小四郎 高杉晋作 山岡鉄舟
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