ご飯をポロポロこぼす将門、髪の毛を結わずに客と応対する将門。
その姿は絵本の「田原藤太ものがたり」に描かれていた。
記憶に鮮明だ。
田原藤太=藤原秀郷は、大むかでを退治し、反乱者・将門を討った英雄だった。
だが国家への反乱者・逆賊の将門なれど、「将門記」には、
「侘び人を助け、便りなき者を顧みて、しかして力つくす」
と、記されている。
つまり将門は、困っている者を救い頼りのない者の面倒を良くみて、力を貸してやったというのだ。
となれば本来ならば、もっと優しい顔のイメージなんだろうが。
写真左は坂東市の将門公苑の将門像。
そう、こんな荒武者姿がなんとなく一般的か。
右は大河ドラマで加藤剛さんが扮した将門。
これはイメージを変えた!
教科書は、
「平将門は下総を根拠地として一族と争いをくり返すうちに、国司とも対立するようになり、939(天慶2)年に反乱を起こした(平将門の乱)。
将門は常陸・下野・上野の国府を攻め落とし、東国の大半を占領して新皇と自称したが、同じ東国の武士の平貞盛・藤原秀郷らによって討たれた。」
と記す。
ま、ふつうに読めば、朝廷・天皇に刃向かった反乱者。
しかも恐れ多くも「新皇」などと称するとは。
庶民・民衆のために身体をはって闘ったなどとは、教師が力説でもしなければ想像だにできない記述。
その意味では、30数年前の「将門が大河ドラマの主役!」は、かなりの「将門イメージ革命」だった。
その時購入した赤城宗徳氏の「将門記・真福寺本評釈」は、今回列伝を書くにあたって大助かりだった。
よって将門を強力に援護してやりたいのだが、将門にも、やはり現代の政治・社会にも共通の、あの問題が横たわっていた。
そう、あの人事の問題…。
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拙著「信州往来もののふ列伝」(しなのき書房刊)
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◆◆◆登場するもののふ 五十将星◆◆◆
坂上田村麻呂 平 将門 岡田親義 手塚光盛
根井行親 今井兼平 木曽義仲
木曽義高 佐々木高綱 熊谷直実 梶原景時
源 頼朝 北条国時 北条時行 宗良親王
小笠原長時 村上義清 武田信繁 山本勘助
馬場信春 高坂昌信 武田信玄 上杉謙信
木曽義昌 仁科盛信 依田信蕃 織田信長
明智光秀➡蹶起の真因は信州?
森 長可 上杉景勝 佐々成政 石川数正
仙石秀久 真田昌幸 真田信繁 真田信之
小笠原秀政 福島正則 花井吉成
松平忠輝 保科正之
赤埴源蔵➡信州出身の四十七士にて候
吉良義周 太宰春台 武田耕雲斎 佐久間象山
中岡慎太郎 赤松小三郎 堀 直虎 相良総三