本日、私は拳銃で人を撃ちました
相手は山本さんと言って、役者をされている方です
私は役者仲間を撃ってしまったのです

私のモデルガンは火を噴き、薬莢が飛びました
山本さんは胸から血糊を噴き、ワイヤーに引っ張られて飛びました

不思議と罪悪感はありませんでした
どこかで仕事と割り切っていたのでしょう
与えられた仕事を確実に遂行するのがプロです

撃った私がプロならば、撃たれた山本さんもプロでした
撃たれて血糊まみれになっても嫌な顔一つせず、さらには私に笑顔で「お疲れ様でした」と言うではありませんか!?
恐るべき男です


私はプロ

彼もまたプロ

どちらも報酬を貰って仕事をしたにすぎない
いつ立場が逆転するとも限らない
次は私が彼に撃たれるかもしれないのだ…


そう…
私達は……
プロの役者………