歯磨きのやり方でローリング法という言葉を聞いたことがありますか?
上の歯は上から下に
下の歯は下から上に
ローリングさせるように縦方向に磨くやり方です。
私が大学時代には盛んにテレビでローリング法のコマーシャルをやっていました。
この磨き方でなければ歯磨きはダメで、横磨きは歯が削れて以ての外と、歯科大学病院でも散々指導していました。
しかしです。
それから5〜10年ぐらい経つと、ローリング法では汚れ(プラーク)の半分ぐらいしか取れないという実験データがたくさん出てきて、あっという間に歯磨きは横方向に小刻みに磨かなければいけない(スクラッピング法)ということになりました。
ブラッシング法というのは、歯科の中でもとても重要な事柄です。
その重要な事柄が180度変わるのを見て、私は思いましたね。
世の中インチキだらけだ
その時パワーがある人が主張したことが正しいとされる
それは卒業したての歯科医師時代の正直な感想でした。
ではでは、正しい磨き方とは
簡単です。
ひとつだけ意識すればいいのです。
歯ブラシの毛先が全歯面に当たること
これだけです。
しかしながら、全歯面に当たっているか確認するのは難しいことです。
1回一生懸命ブラッシングをして、そのあと歯科医院に行ってどこが磨けていないのか確認するのが大切なことだと思います。
当院では患者さまが定期的に検診にいらっしゃいます。
みなさんのお口の健康が保たれているのを見ると、とても嬉しくなりますね