こんにちは。前回の投稿からしばらく経ちました。

 

去年のクリスマスはやっぱり最悪でした。私のインフルエンザが回復しない状態で、義理両親が遊びに来て、息子と少し遊ぶくらいで、別に食事の支度などをしてくれる訳でもなく、子供が増えた感じでした。何だろう、とりあえず義理両親とは価値観が違うし、思いやりが無いなと再確認したので、12月に彼らが帰ってから話とした話をしてません。息子と旦那は毎週末に義理両親達とスカイプで話をしているけど、私は食事作ってたり、食材の買い出ししてたりで、わざと会話に参加してません。とりあえず、距離が必要です。

 

そんな事よりも、私、最近、お友達とCommunity Emergency Response Team(CERT)という団体のトレーニングに参加をし、無事に卒業しました。日本語だと、コミュニティ緊急事態対応チームだそうです。もともとは、地震などの災害時に消防隊員や緊急救命隊員などの人材が不足するだろうから、その代わりにコミュニティー内でトレーニングを受けた人たちが、ボランティアとして緊急対応チームを発足して、消防隊員などが来るまで何とか場をしのぐという感じです。元々はロサンゼルス消防署がこのプログラムを始めて、今ではアメリカ合衆国連邦緊急事態管理庁もCERTというプログラムを管理しているみたいです。

 

 

通常は、週末の土曜を3日間かけて受けるトレーニングですが、私はハイブリッドを選択して、事前におよそ合計20時間のオンラインでの講義を好きな時間に受けて、筆記試験に合格して、そのあと土曜の午前8時から午後5時までの実践トレーニングを受けます。つい最近、友達と実践トレーニングに参加して無事に卒業したので、その様子をシェアさせて下さい。トレーニングの終了・卒業の際に、それぞれ名前を呼ばれて賞状みたいなのと、災害で役立つグッズ(ヘルメット、水筒、ゴーグル、手袋、笛、アルミ箔みたいな毛布、懐中電灯、マスク、絆創膏など)が入ったリュックサックも頂きました。

 

(1)トレーニング参加者:トレーニングに参加した人数は40人位でした。参加者の中には、高校の先生、サラリーマン、大学生、小学校の校長先生、エンジニア、元軍人、看護師、リタイアした人、子育て中のお母さんなど色々いらっしゃいました。男性と女性の割合は半々でした。一応、トレーニングに受けられる年齢は16歳以上という事でしたが、親が一緒に10歳位の娘を連れている家族もいました。人気があるみたいで、今はウェイトリストで待ちの人たちがいるみたいです。

 

(2)トレーニングの講師:講師陣は、ロサンゼルスカウンティーとロングビーチ市の消防士の方々でした。やっぱり、消防士さんは体格がいいし、トレーニングをされている感じで、たくましい感じがしました。女性の消防士長さんもいらして、彼女も強そうで頼もしい体系&態度でした。何だか、講師陣が消防士さんだからか分かりませんが、「今からグループに分かれて5分以内にXXをしろ!」とか少し威圧感があって、軍隊にいる感じもしました。まぁ、緊急事態に備えるため、どんなプレッシャーにも打ち勝たないといけないので、威圧感も必要なんだと思います。たまに「バーン!地震だ!」とか大声を出されると、びっくりしました。ロングビーチ市の消防士のFire Chief(多分チーフだから、隊長?)が恐らく、日本人と黒人のハーフの方みたいで、ラストネームがHasegawaという方でした。勝手に、親近感を覚えてしまいましたが、隊長なので威圧感満載です。あまり聞きなれない単語だったり、講師陣の方達が早口?とか、単に私のリスニング力がダメなのか分かりませんが、何をすれば良いのか分からず皆から遅れをとる事もありました。反省です。

 

(3)トレーニングの会場:トレーニングの会場は、消防署を期待していましたが、実際に行われたのは、公園に併設されたコミュニティーセンターのような会議室&公園の広場でした。実際に火を消火する訓練もして、屋外で行われました。実践トレーニングでしたが、おさらいという感じで、会議室内でオンライン講義で習ったことのおさらいという事で、レクチャーも受けました。

 

(5)トレーニングの内容:では、ここから簡単にトレーニングの内容をシェアします。

  • チームビルディング:参加者が5つのチームに分けられ、テーブルに印刷用紙が30枚位、ハサミとセロハンテープが用意されていました。この3つの材料のみで、どのチームが一番高い、紙のタワーを作れるかという競争です。1つのチームには、8人から10人くらいがいました。制限時間は15分。最初の5分は、紙、ハサミ、セロハンテープを触れないでとりあえず話し合い。次の5分は、何も話しをしないで、とりあえず作業に徹する。そして、最後の5分は、話をしながら作業。
  • けが人とのコミュニケーション:けが人の人に、どうやって話しかけるべきかを学ぶ。私はCERTの一員です。大丈夫ですか?応急処置のために身体を触れても良いですか?また、ケガを負っている人に対してNGワードは、宗教に関するコメント、「わかるよ。辛いのは分かるよ」などと、知ったかぶりをしたコメント。「少なくとも、XXは無事だから良かったじゃない。」「泣いてはだめ。大人なんだから強くなって。」などこういった言葉は絶対にかけない事。
  • ボランティア同時のコミュニケーション:災害などの際に、CERTボランティアとして出動して現場に最初に到着した人がリーダーとなって、皆に指示する形になります。また、必ずメモ帳と書くものを持参しておくこと。ボランティアの数、けが人の数、ケガの状況などをメモして、他の人にシェアするため。
  • ブラインドサーチ(目隠しで探す):消防士さん達は、火災現場に入ってしまえば暗闇だったり、煙が充満していて、視界が全く見えない事も。そんな時は、とりあえず壁を手で触りながらペアになって前進して人命救助を試みる。そんな疑似体験をして欲しいという事で、トレーニングの参加者の私達も二人一組のペアになって、目隠しをされて、とりあえず壁をつたいながら前進するという訓練。一応、消防士さんが近くいて一緒に歩いてくれて、見守ってくれていた。私は怖がりなので(頭とかぶつけたくないし、転びたくないし)、もし私が先頭で歩いたら、絶対に遅くて後ろで順番を待っている他の参加者たちに迷惑かけるので、ペアになった女の子に前に先に行って、私が彼女の肩をつかみながら前に進む事にしました。ただ、この彼女、怖いもの知らずで、前進するのがめちゃくちゃ早い。頭とかぶつけてたけど、へっちゃらだったポイ。私はただ、彼女の肩をつかみながら、壁を片手で触って確認しながら前進しているだけなのに、へっぴり腰で遅い。いやー、冷や汗かきっぱなしでした。ゴール近くには、ちょっとしたクローゼットみたいな所が作られていて、一瞬閉じ込められた?!みたいな感じになったけど、それも冷や汗ものでした。いやー、消防士さん達、こんな感じで仕事をされているのかと思うと、本当に尊敬します。豆知識として、ホテルに泊まった時などは、自分の部屋を出て、非常口まで扉が何個あるか数えると、非常の脱出に助かると消防士さんが言ってました。というのは、非常事態になれば、視界が悪いだろうから、とりあえず壁をつたって前進する時に、はいつくばって前進していても扉の数は確認できるだろうからという事です。なるほどでした。
  • トリアージ:大人数のけが人が出たなどの災害や事件の際に、とりあえず少ない資源を有効に活用するために、被害者のケガの状況に応じて治療の順番を決めておく作業。ハルクの人形が並べられてて、それぞれにタグが付いていて、タグにはケガの状況が書かれていて、それに従ってケガのひどさの具合を判断するトレーニング。手で簡単にちぎれる、赤、黄色、緑と黒のテープが常備されていて、赤は緊急処置が必要、黄色は少し遅れても大丈夫、緑は軽症だから後回しでも大丈夫、黒はすでに亡くなっているという意味。それぞれ色分けされたけが人(ハルクのぬいぐるみ)を最終的に、赤、黄色、緑のブルーシートに移動する作業。頭からつま先までとりあえず異常な所は無いかを確認して、書面に記録して(救急隊員が来たら報告できるようにするため)、無意識のけが人に対しては、左向きに身体を倒すと良いと言われました。身体を横に倒す理由としては、嘔吐物や舌がのどに詰まって窒息を防ぐためだそうです。左向きにするのがおすすめなのは、臓器が左にいったら心臓にプレッシャーがかからないと消防士さんが言ってたように聞こえました。オンラインで後日調べたら、左向きにすると良いと言われるのが、万が一、薬物接種などした際に、左向きにした方が体内吸収を遅くさせられるそうです。嘘か本当かは分かりません。
  • ケガの応急処置:止血の仕方、骨折した骨を固定する方法、けが人の運び方、銃で撃たれた時の止血方法などを学びました。
  • 消火作業:消火器を使っての消火作業。とても迫力がありました。
  • 下敷きになった人の救助:こてや木を使って、重いものの下敷きになった人(ハルクのぬいぐるみ)を助ける方法。

まだまだ、沢山他にも学びました。友達の近所では、月に1回、CERTミーティングがあって、ボランティア同士でスキルアップをしているみたいです。ロングビーチの消防署尾では、毎月最初の火曜に、CERTの人たちのためのスキルアップのトレーニングが開かれているみたいです。私は次はCPRとかEmergency Medical Technicianの資格を取ろうかと思ってます。どのくらいで、この目標を達成出来るかな。息子は、私が消防士になると思っているらしい。消防士は本当に素晴らしい職業。さぁ、少し読書をして、また1週間の始まりだー。皆さんも、無理せず頑張って下さいねー。