ロード・オブ・ザ・ゾンビ 『ブレインデッド』 | 蝦夷☆オブ・ザ・デッド

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蝦夷の片田舎より分析しない掘り下げない脱力バカレビューをお届け(ホラー多めほぼネタバレ)


ニュージーランド発ホラー(コメディ) 
 このキレイな看護婦さんは出てきません!   
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<あらすじ>
事の発端はスカル島で起きたある事件がきっかけである。
「その猿を逃がさないと大変なことになる」
原住民の警告を無視して、珍種の猿「ラットモンキー」を捕獲した男が、その猿に噛まれてしまった。
猿に噛まれると、ある病気に感染する。
男はそれを知らなかったが、その病気の恐ろしさを知る者たちに噛まれた患部を切り落とされて死亡してしまう。
しかし結局、病気の秘密は隠蔽され、その猿は動物園に売り払われてしまう。
場面は変わり、舞台は1950年代のニュージーランドのある町。
その町の雑貨店の娘のパキータは、恋に恋する情熱的な女性。
彼女の祖母はかわいい孫娘のためにタロットで恋占いをする。
占いの結果を信じ込んでしまうパキータ。
ある日、雑貨店にあまりイケてない若者ライオネルが客としてやって来る。
はじめはウザそうなパキータだが、やがてあることに気が付く。
彼は、祖母の占いの運命の人だ・・・!
思い込みか呪いか、はたまたマインドコントロールか、ほどなくパキータは彼に夢中になり猛烈アタックをかけ始める。
一方、ライオネルも、情熱的なパキータに言い寄られて戸惑いながらも喜びを隠せない。
なにしろ彼は、1人息子である自分を溺愛するヒステリックなママと2人暮らし。
お陰で、もういい歳なのに女の子とデートをしたこともない。
父の遺産があるので生活に困らず、大きなお屋敷住まいの彼は職にも就かず、毎日毎日ママの命令を受け入れお世話に明け暮れる・・・ライオネルはそんな究極のマザコン青年であった。
やがて、パキータの猛アタックでデートに漕ぎ着けた2人。
記念すべき初デートの場所は、動物園。
相変わらず積極的に迫るパキータにライオネルはすっかり虜になってしまう。
しかし、2人はいつの間にかライオネルのママに尾行されていた!
「かわいいかわいい一人息子は私のもの。どこの馬の骨ともわからん女にくれてやる気は毛頭ないわ!」
鼻息を荒げるママ。
しかし彼女は、動物のオリの前ですっ転んである動物にガブリと噛まれてしまう。
その動物とは・・・そう、あの「ラットモンキー」だったのだ。
「痛いわライオネル。ママをおうちに連れて帰って・・・」
懇願するママに逆らい切れず、ライオネルはパキータをひとり動物園に残したまま自宅へ帰ってしまう。
自宅へ看護婦を呼び、手当てをさせるライオネルのママ。
かいがいしく世話を焼くライオネル。
ラットモンキーに噛まれた傷は、一見軽傷に見えた。
しかし、一夜明けると、ママの身体に異変が起き始めた・・・!

<レビュー>
ピーター・ジャクソン監督、超有名ですね。
名前知らなくったって「ほら、あのロード・オブ・ザ・リングの・・・」って言えば映画あんまり観ない人でもなんとなくおわかりかと思います。
しかし、超名作を撮る以前の作品「
バッド・テイストとか「ミート・ザ・フィーブルズ/怒りのヒポポタマス 」とか、これどうなんでしょう。

・・・アンタ絶対「コッチ側」だろ。
 
さて、この作品の見ドコロ(=突っ込みドコロ)は、もうなんか・・・全部です。
とりあえず、思いつくままに羅列してみたいと思います。
まず、「スカル島」。
これ、
キングコングの島です。
ピータージャクソン監督は後にキングコングのリメイクを手がけますが、多分ブレインデッドのことが頭から離れなかったんでしょう。
やっぱ「コッチ側」の人。

ラットモンキーに噛まれたママ、翌日顔の皮がはがれる。
その日、ママは婦人会の会長夫妻と面会する予定だった。
「こんな顔じゃ、会長さんに会えないわ!なんとかしなさいライオネル。」
「わかったよママ。まかせて!」
接着剤でママの顔の皮をくっつけるライオネル。
 
婦人会会長夫妻と自宅で会食するライオネルとママ。
会長の皿の肉もがっつくママ。
しかもママ、耳取れてきてるし。
あまりツッコミも入れずに最後まで食事につきあう会長夫妻も充分変。

ライオネル母  
ライオネルのデートをストーキング中のママ。
逆に目立つ。
 
ママの手当てをする看護婦さん。
ビデオパッケージのエロチック看護婦さんとは全く別人。

 
実際こんなんですからね。

だまされた人がかなりの高確率でいると思います。
ある意味詐欺罪です。
ギャップをお楽しみください。
 
ライオネル、色々あるものの一応死んでるので、ゾンビ化したママを教会で葬式をします。
ママの墓を掘り起こそうとするライオネル。
そこへ墓地へ遊びに来ていた頭の悪そうな不良どもが登場。
「おまえ、死体掘り起こして何やってんだ?さては獣姦しようとしてただろ!」
「おい!それを言うなら死姦だろ!」
と軽快なショートコントを繰り広げてくれます。
息子がいじめられているのでママが墓からよみがえり、頭の悪そうな不良どもに襲い掛かり、すべてゾンビにしてしまいます。
でも、やっぱり不良ゾンビに襲われるライオネル。
死人にもいじめられるライオネル。
不憫で仕方ありません。
ライオネル・ピンチ!(リッチーじゃないよ)
そこに、教会の神父登場。

 
「悪魔どもめ!神の名のもとに制裁を受けろ!!オレの蹴りを受けてみろ!」

神父、カンフー使いです。
しかも、滅茶苦茶強い。
回し蹴り炸裂。

ママを含めた4人のゾンビを地下室に下宿させ、かいがいしくお世話するライオネル。
4人分の食事を用意し、ガッつくゾンビには「これ使いなよ」とスプーンを渡す。
首がもげかけてる看護婦ゾンビ、いくらごはんを食べてもちぎれた首の部分からごはんもれてます。
「しょうがないなぁ・・・」とライオネル、首の部分からごはんを食べさせてあげます。
いいお父さんになれそうです。
地下のゾンビの中に、先ほどのカンフー神父もいます。
神父、看護婦ゾンビと妙な目配せ、流し目。
・・・で、デキちゃいます。
接吻しようとする2人を「ちょっとやめろよぉ!何やってんだぁ!」とライオネルが引き離そうとしますが、スッポンの
ごとく離れない。無理矢理ひっぺがすと、神父のクチビルが取れちゃいます。
その後、看護婦ゾンビ、なんと孕みます。
史上初のゾンビ増殖法。
そして
めちゃくちゃ凶悪なツラがまえの赤子ゾンビも誕生します。

赤子ゾンビをベビーカーでお散歩に連れて行く
ライオネル。
ちゃんとマザーバッグも持ってます。
通りには同じくベビーカーを押したお母さんや子ども連れが多く、一見のどかで微笑ましい風景のように見えます。
しかし、反抗的な赤子ゾンビ、いたずら放題で挙句の果てにピクニック中の子どもに手出そうとしたので、ライオネルキレた。
赤子ゾンビをボコボコに殴ります。
周囲の人々唖然。
「うちのコ、タフなんで・・・エヘヘ☆」とその場を去るライオネル。

まだまだ小さい突っ込みは満載なんですが、終盤の、巷では有名な芝刈り機のシーンは外せません。
ブチ切れちゃったライオネルは芝刈り機でゾンビをバサバサ刈ります。
パキータのほうはと言えば、ゾンビをジューサーにかけちゃいます。
この映画の不思議なところは、おバカな部分も含めてあまり現実味がないせいか、おそらく映画史上最多の血の量と言っても過言ではないのに、何故かあまり気持ち悪くないところ。
その突き抜けぶりは爽快と言ってもいいほどです。
しかも、殺戮シーンのBGMは超エレガントなワルツ。
ニュージーランドという土地柄か、銃が一切出てこないのもなんかいいですね。

赤子ゾンビ  
凶悪赤子ゾンビ、着ているベビー服がエルム街っぽい。
というか、楳図かずお先生っぽい。

最後は巨大化し怪物になってしまったママとライオネルの一騎打ち。
こんなハチャチャなストーリーなのに、なぜか根底には「子の自立」という壮大なテーマが!

力いっぱい笑わせてもらいました。
友人にビデオを貸しましたが、その方も絶賛。
そして貸したビデオは10年以上返却されてません。

<超主観的評価>
ストーリー★★★★★ スリル★★ テンポ★★★★★ バカ★★★★★ 
グロ★★★
総合★★★★★

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