馬鹿田大学映像研究部卒業記念制作 『ミートマーケット ゾンビ撃滅作戦』 | 蝦夷☆オブ・ザ・デッド

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ミートマーケット ゾンビ撃滅作戦     
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<あらすじ>
時は20××年、舞台はアメリカの地方都市。
街は既にゾンビたちの大増殖により壊滅状態であった。
事の発端は、オッペンハイム博士が開発した「病原体を喰いつくすワクチン」。
このワクチンが被験者の病んだ組織に入り込み増殖した結果がゾンビである。
彼らは生きた人間の肉を求め、彷徨い始めた。
民衆を守り続けていた精鋭部隊SWATチームも、ゾンビ集団の前に次々と壊滅していった。
その後、生き残った人間の中で自警団が現れた。
元SWAT隊員のシュラック、美女アルジェンタ、女バンパイア(コスプレ)3人組、レスラーのアズール。
彼らは軍の地下施設で、ゾンビたちの一斉撃滅作戦を計画していた・・・

<レビュー>
このジャケヤバすぎる。絶対撃沈作品だ。
・・・と思いながらも、手が出てました。
あきらかにBとわかっていながらも、
「とりあえず・・・いっとく?」
これは、ゾンビファン(あるいはB級ファン)の悲しいサガでございます。

冒頭で、監督ご自身と思われる方がゾンビメイクでご挨拶。
「キミ達が怖がりなら観るのはやめといた方がいいかなぁ。この作品は血とエッチな映像盛り沢山だかんね!」
みたいなことを
体操のお兄さんばりの爽やかさで説明。
どないなっとんじゃこれ・・・。
低予算自主制作映画と、劇場公開されているメジャーな作品を見比べた方ならもうおわかりでしょうが、根本的に、画面が違う。
色というか、空気が違う。
開始早々、
「馬鹿田大学・映像研究会・卒業記念制作」みたいな激ヤバオーラが漂いはじめました。
ヤバい。これはヤバい。久々にヤバい!

監督の登場後、さしたる説明なしにゾンビ追いかけ→人逃げ→ゾンビ食べるシーン延々。
その間、チラ観しつつ洗濯してたんですが、洗濯物干し終わってテレビの前に戻ったら、なんとまだ追っかけっこしていました。
死霊の盆踊りを観た時と似た感覚に襲われました・・・
ふと展開に気がつき画面に集中してみると、どうやら物語は中盤あたり。
なんと、ゾンビに関節技かける覆面レスラー登場。
花くまゆうさくさん喜んでらっしゃるだろうか。
覆面レスラー、ゾンビ相手に「バッチこーい!」とばかりに延々とプロレス。
そして「俺様の圧勝だな!HA~HAHAHAHAHA!(←アメコミ風)」とか言ってる。
・・・あの、背中にゾンビの顔面思いっきり当たってますが。
噛む絶好のチャンスとちゃいますか?

場面は変わり、とある企業の会議室。
死体相手に会議中の会社役員らしきオッサン。
「意見はないかね?」って・・・ないわい!!!
突っ込む間もなくひとりの部下がゾンビ化でムクッと復活。
「なんだチミは!反対なら早く言いたまえ!チミは能無しだ!」とか言って銃でドッカン。
そして再び「えーそれでは」と、何食わぬ顔で会議続行のオッサン。
えーと・・・なに?
これは一応
ロメロゾンビの「風刺的要素」を意識してるとか?
・・・って深読みするのも限界。
もう、脱力、そして脱毛。

物語序盤は競歩ペースで結構俊足なゾンビですが、中盤から失速。
しかしクライマックスでは
喋り
古典的ゾンビをお手本にすると、明らかに反則です。
子供花火さながらの「・・・・・・ポン☆」という爆発物の音、ホームビデオばりのブレアウィッチ真っ青のブレブレ映像(手ブレ修正なし)、監督が豪語してた割には何だか中途半端なエッチ映像、作品全体に流れるかったるい雰囲気。
これをBと言わずして何をBを言うんでしょう・・・いやもう、BじゃなくてZ。
愛すべきZ級作品でございます!

製作予算、日本円にして約20万円という超大作。
最近は低予算でも優れた作品が次々に世に出ているので、「安い=しょぼい」とは一概には言えないのですが、
これは普通の人に勧めたら普通に疎遠にされます。

作った監督のニヤケ顔が目に浮かびます。
しかし、ゾンビファンには外せないでしょう。
・・・外せないはず。

あほレスラーアズール   
「オレはレスラーだぜ~?」
いやー仮面を被った只の変態。

石膏固め   
なんつーかもう、白塗りの山海塾だよおっかさん!

<超主観的評価>
ストーリー★ スリル★ テンポ★ バカ★★★★ グロ★
総合★
注*「評価が低い=その映画が嫌い」と言うことでは御座いません。


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