日本和牛が昨年から台湾で輸入解禁されました。
 
そもそも、和牛ってぜんぶ日本のでしょ?と思いますよね?
でも、アメリカやオーストラリアでも、和牛種の牛が育てられています。
いや、もう、世界中にいる Wagyu 。
そのくらい、食肉として優れていると評価されている・・・ということでもあるのでしょう。
 
そのホンモノというべきか、元祖というべきか、
それが、日本の和牛 → 日本和牛です。
実際、似て非なるもの。
 
image
※台北の高級スーパーの日本和牛の売り場。全体が桃色?白?
 
以前農水省のお仕事をご一緒したのがきっかけで、
某広告代理店からお声をかけていただき、
かれこれ1年近くディスカッションを重ねてきたプロジェクト。
 
はじまりは、
『とにかく、サーロイン!霜降りの部分しか食べていないみたいなんですよ~』
というお話から。
 
うーん、それは残念。私がいちばん食べてない部分やん・・・(高いし。)
他はどうしてるのか?素朴な疑問がわくというもの。
おいしいモモや、バラ、腕?はどうしてる?ってことはカルビも食べてないの?煮込みとかしない?
 
もちろん、和牛と言えば霜降りのすごさ!が世界スタンダード(たとえ、今や、赤身が愛されていても・・)
でも、モモなど赤身の部分もとてもおいしいし、
バラも、筋も、煮込みにしたら、ほかにはない絶品に。
アメリカで生活していて、アメリカの牛!うまい!と思ったけど、(実際おいしいのがある!)
日本の黒毛和牛には何とも言えない“味“がある。
脂身(霜のことではないよ。)もうまい。
 
そこで、
 
『一頭! ホール牛!を食べてもらえるようにしましょう!』
 
ということで、私の頭にいちばんに浮かんだ人物が、
サカエヤ@滋賀県の精肉店のトップである新保吉伸さんでした。
 
新保さんを台湾にお連れして、
『 1頭を食べきる! 一頭を売りきる! 』 という視点でセミナーを!
 
しかし・・・実は私、新保さんにお会いしたことがなかった。
お肉は食べている、ブログも熟読している・・・うむ・・・受けてくださるだろうか???
 
image
※こちらはアメリカのWagyuたち
 
そもそも、新保さん、いやサカエヤさんを知ったのは、
ずいぶん前のこと。
大阪のとあるレストランで食べた豚肉がきっかけ。
めちゃくちゃおいしかったんですよ、その豚が!
それは、愛農学園という高校で育てられた豚で、精肉は滋賀のサカエヤさんでしか買えないという。
??と思って、WEBサイトを見た。
ブログがおもしろくって、しょっちゅう見た。(ご本人には伝えてませんが、2013年から全部読みました)
 
たいがい いつも売り切れてるけど、奇跡的に愛農ポークを見つけたら即買った。
ついでに?近江牛も買った。
 
そうこうしているうちに、
密かに(あくまでこっそり)尊敬するシェフのお店で、新保さんのお肉がでてきた!
さらにFBのタイムラインに、いろんな知人が、サカエヤの新保さんのことをアップするように。
北海道地ビーフツアーだったり、愛農学園を訪ねた話だったり。
ほうほう・・と見ながら、またまた感心しきり。
 
image
※おもにA5が売られています。
 
なにしろ、私にとっては、
牛や豚を食べることに、物語をくれた人なのである。
 
これまで、
昆布と言えば、昆布漁までいき、加工の現場を見て、蔵も訪ねた。
自分が毎日使う調味料は、すべて蔵まで見に行った。
野菜も訪ねて歩いたり。
いずれも、時間をかけて、人の手で慈しみ、愛し、育てるもので、そこにはかけがえのない物語があって。
でも、肉に物語があると・・・正直思っていなかった。
あるに決まってるのに、ね。
 
以前、FBの創業トップのマーク・ザッカーバーグが
牛を屠畜するところから、ハンバーガーを作って食べた、というのを聞いて、
なるほど・・・そういうこと、命をいただくってことだよね、と思った。
 
でも、命をいただくということと、物語はちょっと違う。
命をいただくだけじゃなく、
人の手やら、愛やら、画一的ではない、だれがやるかで差が出る技術が加わってはじめて、私は物語と感じる。
 
新保さんは、会ったことないけど、私に“肉にも物語がある”と気づかせてくれた人。
 
で、この話である。
和牛プロジェクト。
 
写真だとがんこそうなおじさんだしな(スイマセン、汗)、
関西人だしな(どんな意味が?)、
だれかに紹介してもらおうかなー?
お願いごと苦手やからなー、と思っていたら、
ぬあんと!
とある食事会で、めぐりあっちゃったのです。
 
最初は、1枚カウンターのながーい席だったから、気づかず、
帰り際に、いらっしゃることに気づき、人見知り返上で、ご挨拶させていただきました。
(珍しく、名刺をもっていた私!)
FBでもつながらせていただきましたよ、もちろん。
 
とまれ、それだけのこと。
親しくない。ぜんぜん。。。
にもかかわらず、厚かましく、直球勝負でお願いしたのが7月ごろ。
FBメッセージを送ったけど、
返事が来ない・・・だめか・・とあきらめかけたころに、
話を聞いてくださるというお返事が。
(今思うと、山脇さんてだれ?みたいなことを周りに聞いて、だれかが好意的に答えてくださったのかも・・・。
どなたかわかりませんが、ほんとにありがとうです!!!涙)
 
そこからは、今回のプロジェクトを率いる、私が絶大な信頼を寄せるKさんが口説いてくれて、
台北でセミナーをやってくださることに。
 
パチパチパチパチ。
 
打ち合わせや、さまざまな席でご一緒させていただくと、
優しくて、おしゃれで、おもろい、紳士で、ほっとしました。なにしろ、スタッフみんながファンに。
 
こうして実現したセミナーは、
私や関係者が想像した以上に、すごいセミナーになったのです。
 
なによりも、ご一緒した時間に、私たちが教えてもらったことのスペシャルさよ!
 
そのお話は、次回。(おーい、次回かい!)
 
imageimageimage
 
サカエヤさん こちら
★わくわく定期便、おすすめです。まぢ、わくわくします。
####