「2020年に向けての迫られている対応」を説明する前に補足として「省エネ基準が制定された歴史」を簡単に説明したいと思います。
今回の新基準を含めますと全4回制定されています。
すでにご自宅を建てられた方はいつ建てられたかでだいたいの省エネ等級がわかります。
①旧省エネルギー基準/等級２ （昭和55年制定）
この頃に建てられた住宅からは断熱材が入れられるようになり、この時の基準で施工された住宅は省エネ等級２になり,基準に満たない住宅は省エネ等級１になります。
②新省エネルギー基準/等級３ （平成4年制定）
この時の基準で施工された住宅は省エネ等級３になります。
③次世代省エネルギー基準/等級４ （平成11年制定）
この時の基準で施工された住宅は省エネ等級４になります。
④改正省エネルギー基準 （平成25年制定）
今回取り上げて新しく制定された2020年実施の省エネ基準です。この基準で施工された住宅は省エネ等級４以上になります。
だいたいですがご自宅の省エネ性能がどれくらいかは解りましたでしょうか？
③④どちらも省エネ等級４ですが何が違うのかといいますと『強制力』が違います。
現在の③は、2019年までに小規模住宅（300㎥未満）においては省エネ等級４を満たす申請努力をして下さいという期間中にあるので今はまだ省エネ等級4基準を満たす申請をしなくても建てられます。
しかし④の2020年からは申請義務となり省エネ等級４以上に認定されなければ建築できなくなります。
大手ハウスメーカーから我々のような小さな工務店や大工にまで省エネ認定を受けるための各種対応に追われています。
次回からは我々工務店が④に対応するにあたり改善する問題と消費者にとってのメリットとデメリットを紹介していきます。