タッチの質を向上させる学びをすることは、テクニックをたくさん収集するよりも大切なことです。
この事を理解している人は、セラピストの中でもかなり少ないですね。
とくにファーストタッチは大切で、粗雑な触れ方をするとクライアントは防御反射が起こります。
一度そうなるとセラピストの与える刺激はブロックされて伝わらなくなり、
組織まで触れ分けることも出来なくなってしまいます。
クライアントは反射なので無意識レベルでいるので、その事象に対して
「痛いです」や「強すぎます」
などのフィードバックを貰うことも出来ません。
なので、テクニックをいくら学んで臨床の現場でクライアントに還元できない経験に心当たりがある方は、
一度、「触れ方」にフォーカスしてみてください。
触れ方には大切な要素があります。
それはセラピスト自身の「身体の使い方」にあります。
★ベッドサイドでの身体の安定性(座っている時・立っている時)
★不必要な首の筋肉の緊張や腕の筋肉の力み
これらは日常的な習慣、つまりクセなので自分自身で気づいて修正することは殆ど困難です。
自身の感覚を開いていくワークを繰り返して「気付き」を増やしていくこと。
そして僅かなクライアントの反射・反応も見逃さない観察力を身に付けること。
自身の緊張やクライアントの反応に気付きを得たら、
自分をラクな態勢にするには、身体の支点を何処に置くか(出来るだけ多くの支点を取ると安定感が増す)
を計画しなおす。
そしてクセに気付いたら、不必要な緊張や力みを手放す方法(明確な意図)のコントロールを学ぶこと。
言葉にすればこれだけの事なのですが、スキルを身に付けるのは個人差はありますが数年は掛かります。
しかし一度身に付けてしまえば、テクニックの収集コレクターになる必要がなくなります!