VAC-IEの効果が薄れた現在、VAC-IEの次に投与する薬剤を決めるにあたり、

候補となる薬剤を整理しようと思います。

 

現在お世話になっている主治医に提案されている薬剤は”トラベクテジン”。

 

トラベクテジンは2015年に軟部肉腫に対し国内承認された薬剤で、

脂肪肉腫と平滑筋肉腫 に対して有効性が示されているとのこと。

 

肉腫は大きく「円形細胞」と「非円形細胞」に分けられ、「非円形細胞」に属する脂肪肉腫と平滑筋肉腫は、

「円形細胞」に属するユーイング肉腫と比べると、抗がん剤が効きにくいとされている。

しかしながら、「非円形細胞」のキードラックは、VAC-IEで使用しているドキソルビシンやイホスファミドであり、「円形細胞」と「非円形細胞」のキードラックは同じである。

 

なので抗がん剤が効きにくいとされる脂肪肉腫と平滑筋肉腫で有効性が示された”トラベクテジン”が

ユーイング肉腫にも効果が期待できるのではないかというのが主治医の考え方である。

但し、個人差もあるがVAC-IEと比べると効果が小さく、ユーイング肉腫で有効性示されたエビデンスも無いのが実情。

 

トラベクテジン

・投与方法:点滴

・投与スケジュール:24時間点滴、20日間休薬し、投与を繰り返す

・一般的な副作用:嘔気、食思不振、肝機能障害、好中球減少、横紋筋融解症

・保険適用:医療機関に依る