令和2年度税制改正大綱では、すべてのひとり親家庭に対して公平な税制を実現する観点から、「婚姻歴の有無による不公平」と「男性のひとり親と女性のひとり親の間の不公平」を解消するため、未婚のひとり親への寡婦(夫)控除の適用、控除額の引き上げなどが盛り込まれています。

ただし、住民票に事実婚の記載がある場合は、控除が受けられなくなるという記載があり、そんな住民票は見たことがなく、専門家も含めて周囲の人に聞いても誰も知らなかったので、市役所に聞いてみました。

最初は、行政は届け出に基づいて登録するだけで、事実認定をするということに違和感があり、探偵でも雇って調査でもするのかと勝手に想像して混乱していました。

すると、住民税課の中に記録係という方がおり、二人が来所して、両人の申し出により戸籍上は何らかの事情により、まだ婚姻していないが、その意思があると認められる場合には、事実婚として、「夫(未届)」または「妻(未届)」という記載をすると説明してくださり、びっくりしました。

なるほど、経済的に支援関係のある事実婚ということであれば、寡婦(夫)控除は必要ないことになります。

また、事実婚を住民票で明らかにすることにより、次のようなメリットがあることがわかり、実務上アドバイス出来る機会もありそうです。

 

①社会保険のメリット

 社会保険の場合、夫婦としての実態があれば、事実婚と法律婚はほぼ同じ取り扱いになっ    ています。事実婚の妻が専業主婦の場合、医療保険は夫の扶養に入ることができます。

年金保険であれば、事実婚の妻は国民年金第3号被保険者になるので、年金保険料は支払わなくて済みます。

②生命保険のメリット

 事実婚の夫が死亡した場合にも、事実婚の妻は保険金を受け取れる保険会社が増えているようです。実務的には、保険会社によって扱いが異なりますので、契約時にしっかりと確認しておく必要があります。なお、事実婚の証明が難しいので、住民票に記載されるように届け出をしておくとスムースです。 (代表社員 北村喜久則)

 

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