令和6年から税制の改正がいくつかあります。そのうちの重加算税の制度の整備についてまとめました。

 

1. 加算税について

 はじめに加算税とは、申告しなかったり、納期に間に合わなかったりしたときに対してのペナルティとして、追加で税金が課せられることを指します。加算税にもいくつか種類があり、過少申告加算税、無申告加算税、不納付加算税があります。これらを意図的に行っている、いわば脱税と判断されたら、先ほど挙げた加算税の代わりに重加算税が課せられるのです。重加算税が課せられたらどれだけ税金が変わってしまうのか。加算税と重加算税についての違いについて触れていきましょう。

 

 

2. 加算税と重加算税

 加算税と重加算税の違いは税率が違う事です。加算税は上記で挙げた三種類ほとんどが10%、無申告の場合20%であるのに対して、重加算税は35%、無申告の場合40%である点です。

 

・例えば30万円の申告の漏れがあった場合。

 →30万×10%=3万円 

 万円の加算税となり、30万+3万で33万円の納税額となる。

・意図的に30万円の隠蔽があった場合

 →30万×35%=10万5千

 10万5千の重加算税となり、30万+10万5千=40万5千円の納税額となる。

 

意図的かどうかでこんなにも税金が変わってくるのです。

 

 

3. 重加算税制度の改正の背景・内容

 改正の背景として、隠蔽・仮装した申告書を提出するのが増えている。申告期限後に更正請求書が提出でき、隠蔽・仮装の更正請求書の提出が増えているといったことが背景となっている。更正請求書とは納税者が申告後に、税額が過大であると知った場合に税務署等から減額を求めることができる。この更正請求書にて隠蔽・仮装をして提出することによって、不正に還付金を受領する事例が発生しているのです。

 改正の内容について、以前は隠蔽の申告書を出したら課せられるのはもちろんでしたが、申告後の隠蔽・仮装の更正請求書を提出した際には重加算税というのは対象外であったのです。この対象外であったのが、改正後にて重加算税の対象になるということです。

 

 

4. まとめ 

 このように今回加算勢について調べ、まとめましたが、罰則が厳格化されているなと思いました。ここ最近では電子化によって、証憑の管理ができ、申告も可能となっています。この記事を読んだ方は、しっかりと正しい申告をして、納税の義務を全うしていただけたらと思います。

(阪野)

 

 

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