「ピアニストが見たピアニスト」
ピアニストが見たピアニスト
名演奏家の秘密とは
青柳いづみこ
原書 同題 2005年6月白水社
2010年1月 中公文庫
青柳は自身がピアニストであると同時に、秀逸なエッセイストである。
多数の著書がある。
ごく最近の著書でも
『ショパン・コンクール見聞録 革命を起こした若きピアニストたち』集英社新書、2022年10月
『パリの音楽サロン ベルエポックから狂乱の時代まで』岩波新書、2023年7月
などがある。
本書は伝説的なピアニストの評論を展開している。
ただ、内容は相当専門的であり、評者がついていけたのは
リヒテルとアルゲリッチだけであった。
その他は、そもそも全盛期の活躍ぶりを知らないので、ついて
いけようがない。
上記の二人の関する記述も、実は結構深い。
実演を聴いたことがあるのは、アルゲリッチだけだが、既に
伝説になっているので、ただただ拝読するしかなかった。
気軽にお薦めはできないが、チャレンジする価値はある本で
あろう。