こんにちは。
ご訪問ありがとうございます。
長野県諏訪郡原村のピアノ教室 山と森の音楽室の古川恵美です。

今日は町田へ、バルトーク勉強会に行ってきました。

5時半に起床すると、「ケーン、ケーン」というキジの鳴き声。
すずらんの里駅から電車に乗って、町田へ向かいました。






バルトークは、20世紀前半に活躍したハンガリーの作曲家です。優れたピアニストでもあり、子供のためのピアノ曲もたくさん書きました。

バルトーク勉強会は、バルトーク研究者のパップ晶子先生がやっていらっしゃる会で、私たちピアノ指導者が主にバルトークのピアノ教育作品を勉強しています。


バルトークの作品には、ハンガリーの民謡をもとに作られた曲が多くあります。農民たちの間に古くから伝わる民謡に強い衝撃を受けたバルトークは、当時発明されたばかりの蓄音機(20㎏もあった)を携えて、ハンガリー各地の農村を訪れ、民謡を採集してまわりました。それを取り入れて曲を作ったのです。

今日の勉強会で取り上げられた《子供のために②》14番も、民謡をもとに作られた曲のひとつです。


このような歌詞のスロヴァキア地方(当時はハンガリー領だった)の民謡をもとに作られています。


スロヴァキア地方は、高い山の中のとても美しいところです。でも、とても寒いところでもあります。

この歌詞でも、山の頂には雪があり、寒い。そんな中、畑を耕しています。機械がない時代では大変な重労働だったことでしょう。でも、恋人に会うという楽しみもあります。
農民たちの日々の暮らしの様子が伝わってくるような温かく素朴な歌詞ですね。

ここ原村も、とても美しいところです。でも、冬の寒さは厳しい。農業もさかんです。



都市で生活していた時はあまり感じなかったのですが、食物を生み出す農業は、とても尊い仕事だと思います。泥だらけになり、汗にまみれる。華やかではないし、きれいでもありません。でもそれは、力強く、たくましく、美しいと感じます。

私は移住者なので、ここ原村で見るものがとても新鮮です。
朝に聞くキジの声、きっともうすぐカッコウも鳴き始めることでしょう。
自然の美しさと厳しさ、そこに暮らす人の温かさ…。それらに日々感動しています。

バルトークの曲の中にも、私が原村で感じるのと同じ感動があります。素朴で、力強く、土のにおいのする農民たちの民謡をもとにした作品…これらを聴いたり弾いたりする時、私はいつも原村の風景を思い浮かべます。

バルトークの作品には、ピアノ初級者のために書かれた素朴で美しい曲がたくさんあります。
そんな曲を、この原村の自然の中で、生徒の皆様と一緒に学んでいきたいと思います。


当教室では、5月の開講に向け、生徒募集中です。

お問い合わせはこちら

お待ちしています!