ねえさんりょく、

と読んでください。



  今日、休みが取れたので、ちょっと気になっていた肌荒れ治療のため、皮膚科に行きました。

  小ぢんまりした病院で、午前に行ったからか、院内にいた人は、みなさん、私の世代(アラフィフ)以上な感じ。

誰もおしゃべりせず、しーんとしていました。


  小さな病院でしたが、薬も院内で処方するようで、事務の人がてんてこ舞い。


  患者を呼ぶときも時折、先生ご自身が、声をかけてくださる感じ。


  そこへ、

アラカン?くらいの女性がやって来ました。

「予約したんですけど、、、」

 

  おそらくWeb予約だと思いますが、予約が取れてなかったようす。


「でも、診ていただけませんか?車イスなので、、」

と。


  その方が?と思って顔をあげたら、靴を脱いで上がる玄関だったので、その方は、玄関にあった患者さんたちの靴をその人はさーっと横に片付けていました。


  外に出ると、おそらくお父さんらしき方を車イスに乗せて、連れてきました。


  お父さん、かなりのお歳で九十歳くらい?


  しゃべることもなさらないような感じ。

  

  玄関の段差を、車イスを押して上げようとするのですが、女性一人では上がりません。


近くにいた女性が手伝い始めて、私もそこに行ったはいいのですが、どこを手伝えばいいのかわからない。


  すると受付で支払いをしていた女性が、


「後ろを押さなきゃダメよ」


と助言しながら、押すところを教えてくれました。

  おそらく介護のご経験のある方なのでしょう。


  お陰で私も後ろから車イスを支えて、三人がかりで車イスが持ち上がりました。


みなさん、知らない人ばかりでしたが、こういうとき、アラフィフ以上のお姉さんって、役に立つし、優しいなあ照れ、と思います。

  

  院内に男性も三、四人いらっしゃったけど、ご高齢の方は別にして、誰も立ち上がらなかったので。


  優しくないわけではなくて、男性はそういうとき、手を貸すのに戸惑うんじゃないかなと思います。

 


  その後、私は様子を見ていたわけではないのですが、聞こえてくる会話から、


車イスを押していた女性は

お父さんのためにスリッパを出して、


「履かせるね」というと、

お父さんは、自分で足を動かして靴を脱いでスリッパを履いてくれたみたいで、女性が

「履いてくれるの?ありがとう」

なんだかほっこり。



院内で三十分ほどの間にこんなことがあって、私の診察は、三十秒で終わりましたが(笑)、


その間、車イスを押していた女性は、ずーっと立ったまま。

いつでも車イスを動かせるように、配慮されているのでしょうか。


  丸いすがいくつもあったので、座っていただくように勧めました。

  私の家じゃないけど(笑)

(病院のスタッフが皆さん忙しそうだったので)


  その方は、

「ここだったら座っていいかな、、」

と遠慮がちに座られました。


  もしかしてその方は娘さんでなく、お嫁さんだったりして、いつもそんな風に遠慮されてるのかもしれません。


  今日は休みを取ったお陰で、いざというときに助けてくれる人たちを見かけて、なんだか朝からほっこりしました。


一方で、私が親の介護を本格的にすることになったとき、助けてくれる人はいらっしゃるだろうか、、とちょっと思いました。