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杉良太郎はなぜ152人を里子にしたのか? 生涯をかける信念を語った(ニューズウィーク日本版) - Yahoo!ニュース

 

<長年にわたって世界各国で数十億円の私費を投じてきた慈善活動。そこには生涯をかけた強い信念と、困窮する人たちへの愛があった>

 

里子の数152人、投じた私財は数十億円以上──。歌手・俳優として活躍する杉良太郎は、個人として「桁違い」の規模で慈善活動に打ち込んできたことでも知られる。

国内ではデビュー前だった15歳の頃から刑務所や老人ホームへの慰問を始め、法務省特別矯正監や麻薬追放協会会長を務めるなど幅広く活動。その功績から、紫綬褒章や緑綬褒章を受章し、文化功労者にも選ばれた。

一方、国外で活動を始めたのは27歳のとき。アジア諸国やアメリカ、ブラジルなど世界中でチャリティー公演や孤児院・障害者施設への援助を行い、文化交流もしてきた。バングラデシュでは約50の学校の建設、ミャンマーでは孤児数百人の食事の世話や救急車の寄付と、億単位の資金を多くの国で費やしてきた。

なかでもベトナムとは、現在まで深い縁でつながっている。1989年の初訪問時、チャリティー公演で杉はベトナムの平和と繁栄を訴えた。同国が西側の文化交流団を受け入れるのは初めてだったが、要人たちはベトナムのことを思う杉の姿に感銘を受け、当時のド・ムオイ首相は「日本のような国になりたい」「世界で一番、日本語が話せる国になりたい」と、杉に語った。

そうしてベトナムに引き込まれていった杉だが、当時の同国は度重なる戦禍で荒廃し、貧困問題も深刻だった。首都ハノイにあるバックラー孤児院で、杉は衝撃を受けたという。子供たちが「食べていたのは1食1円のもの。カビが生えた米に、その辺の草と塩だけが入ったお吸い物、1センチ四方の魚のかけらが2枚だけ」だったと回想する。

■「お父さん、お母さんが欲しい」

そこで杉は自ら市場でニワトリやブタを買い、小屋を建てた。それを育てて食べるだけでなく、売った金でミシンを買って服を作り、着たり売ったりするサイクルを教えた。「お金を寄付してもそれだけで終わる。だから自活できる道をつくっていった」。ただ、そうした取り組みだけで、子供が本当に満たされるわけではないことを知る出来事があった。

「お菓子やおもちゃを持って行っても、見ているだけの子供たちがいた。なぜ食べないのか聞いてみると『お父さん、お母さんが欲しい』と言った。何かあげれば喜ぶと思っていたが、人間はやはり愛情に触れたいのだ」と気付いた。そこで杉は、子供たちを里子にすることに決めた。バックラー孤児院の子供全員を里子にし、その数が現在は冒頭の152人となっている。

 

思いと心を乗せた援助を
 

その活動資金のほぼ全額を、杉は自腹で賄ってきた。「海外で多くの公演をやってきたが、1回も利益を目的とする興行をしたことはない。全部チャリティーだった」と言う。そんな杉をアメリカの「チャリティー王」ボブ・ホープは「あなたは日本のチャリティー王だ」と称賛した。

数十億円という金額は、決して道楽で出せる金額ではない。「芸能人は金持ちなんだと思われることもあった」が、実際には資金を捻出するために多くの資産を抵当に入れて銀行から融資を受け、「自分の体を担保にして1億円貸してほしい」と直談判しに行ったこともある。

それでも「自分に力があれば、もっと助けられたと感じる」と言う。映画『シンドラーのリスト』で、多くの人命を救ったシンドラーは最後に「もっと救えた」「もっと金があれば」と語る。「その気持ちは本当によく分かる」

 

■思いと心を乗せた援助を

 

どうして、そこまで慈善活動を続けるのか。「みんなに言われる。裏があるんだろうと思われる」と話す杉だが、自分でも理由は分からないという。「まあ、そういう人間もいるんですよ」

そもそも、相手国から来てほしいと言われたこともない。「全部押し掛け。自分で『これはやらなきゃいけない』と考え、相手の国に問い合わせて費用は自分で出すと言うと『それなら来てください』と言われて行っている」

ただ、「自分の目で孤児院や盲学校の状況を見ると『俺が援助する』となる」という彼の言葉からは、目の前で困っている人や苦しんでいる人を放っておけないという愛情が感じられる。

杉自身、「愛で、全ての問題は解決できると思う」と語る。だから支援にも、愛情や優しさが必要だとする。「ぽんとお金を寄付するのもありがたいことだが、私は後々まで見届け、人の思いと心を乗せた援助をすることを心掛けている」

また何十年も芸能界のトップに居続けたからこその思いもあるようだ。「神様がひとつだけ願いをかなえてくれるなら、『人の心の真実を教えてください』と願う。(彼らの)本当の気持ちが知りたい」と、杉は言う。「施設の人たちには虚栄心も忖度もない。ストレートに反応してくれる。そこに真実の涙や笑顔がある。それはお金を出して買えるものではない」

ベトナムにいる152人の里子とは頻繁に会えるわけではない。それでも、「いつも思いを寄せているし、心配している。それが愛情だ」。

 

 

東日本大震災のとき

 

「偽善とか売名と言われることもあると思いますが…」

と聞かれた杉さんが、

「ああ、偽善で売名ですよ。偽善のために今まで数十億を自腹で使ってきたんです。私のことをそういうふうにおっしゃる方々もぜひ自腹で数十億出して名前を売ったらいいですよ」

 

と答えた話は有名です

 

世界中こんな人ばかりなら争いは起きません

 

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