どーも。
ぺんとはうすヤマトです。
上京して半年が経った頃の冬の事。
俺はバイト先の後輩を連れて
歌舞伎町を歩いていたら
若めのノリの良い男の人が
「4000円で1時間飲み放題です！
可愛い女の子いてます！どうですか？」
っと話しかけてきた！
歌舞伎町にもリーズナブルな値段の
キャバクラがあるんだ！っと
舞い上がった俺は
「ほんまに可愛い子つけて下さいよ！」っと
ルンルンで店に向かった！
今なら100%怪しいと分かるが
当時大阪から出てきた20代前半の俺には
人を疑うなんて気持ちは
これっぽっちもなかった。
店に着き分厚い扉の前に立ち
前払いシステムとゆう事で
4000円×2名の8000円を払った！
キャッチの兄ちゃんが
「楽しんで下さいよー！」
と分厚い扉を開けてくれて
俺らは店内に入った。
分厚い扉からソファーに着くまで
20秒ぐらい歩いた。
その20秒で感じた危険な香り。
言葉では表現しにくいが
間違った場所に来てしまったと思った。
女の子2人来た。
鏡月の水割りを作ってくれた。
とりあえず鏡月を一口飲んで
冷静さを保った。
女の子が
「ドリンク頼んでもいい？」と仕掛けてきた。
俺は怪しいと思いメニューを要求した。
なんとメニューには恐ろしい金額が
書かれていた。
中でも驚いたのは、氷1個5000円。
ぼったくりバーだと気づいた。
とりあえず店を出る事にしよう！
ここにいては危険だ！
「チェックお願いします！」
すると黒服の人が出口まで案内してくれた。
一刻も早く帰ろう！
そう思っていたら、黒服からの、まさかの一言
「188000円でございます。」
うん？
恐怖で耳が混乱をおこしているに違いない。
もう一度聞いた！
「188000円でございます。」
震えた。
下一桁も変わっちゃいねぇ。
俺は後輩の手前震える声で
料金は払った事を伝えた！
すると店員は
「チャージ料金1人94000円です。
当店は受付に料金表を記載しております。」
いやいやいや、料金表なんか書いてなかった。
店員は「こちらに記載しております」っと
受付の所を指で指した。
その視線の先には米粒みたいな文字で
※チャージ料金1人94000円。
っと記載されていた。
震えた。
すると裏から黒服が5人でてきて
出口を封鎖。
しかも入店時に気づかなったけど
受付には入り口を映している
複数の防犯カメラが。
死を覚悟した。
病室で愛する妻、息子、娘に囲まれ
寿命を全うして、人生の走馬灯を思い浮かべ
【いい人生だった】そう死にたかった。
キャバクラの受付で死にたくはない。
なんとか生きる方法を探した。
すぐに警察を呼ぶ交渉をしたが
営業妨害だと拒否された。
「払ってもらわないと困ります。」の
一点張りだ。
払えるわけもない。
全財産3万ぐらいしかない。
1時間ぐらい話し合いをして
僕が交渉した。
「スピーカーにしますので
1本だけ電話してもいいですか？」
【スピーカーなら。1回だけええぞ！】
交渉成立。
1回だけテレフォンチャンスをもらった。
この1回のテレフォンで
俺の死に場所が決まる。
大阪の親友に電話した。
親友は人脈が凄くて
知り合いに歌舞伎町で
少しぼったくりバーを
やっていた友達がいたのを思い出した。
運命のコール。
心臓はバクバクだ。
クイズミリオネアのテレフォンは
必ず誰か電話には出るだろう？
俺は出ない可能性もある。出なければ死。
前には強面5人が俺を見ている。
みのさんの顔（みの溜め）
なんてイージーに感じた。
頼む！電話に出てくれ！
願っていると、なんと
親友が電話に出た。
「どないしたん？こんな遅い時間に！」
首の皮一枚繋がった。
スピーカーにしてるので
言葉を選びながら状況を説明。
親友が
「歌舞伎町の〇〇〇〇って会社で働いてた友達おるけど、聞いてあげよか？」
その〇〇〇〇って会社名を聞いた時に
黒服5人の表情が変わったのが分かった。
黒服から電話を切るように言われた。
俺は指示に従い電話を切る。
黒服からの、まさかの一言。
【帰れ！2度と歌舞伎町歩くな！】
え？何があったんだ？
よく分からないが良かった！
すぐに店を出た！
次の日親友からの電話で分かったんだが
僕のぼったくりにあっていた店Ａは
知り合いが働いてた店Bの弟分の会社だった。
歌舞伎町には
ぼったくりの店がめちゃくちゃあり
俺はたまたま、弟分の会社で
ぼったくりをあっていて
助かったらしい。九死に一生。
運を使い果たした。
この記事を読んでくれている人に伝えたい。
絶対にキャッチに引っかかってはいけない。
万が一普通の店だと思って入った店が
怪しいと感じたら受付の
米粒みたいに小さい字を探して下さい！
余談ですが
20歳でタバコを吸い始めて9年。
ぼったくりバーから解放されて吸ったタバコが
今まで吸ったタバコで1番美味かった。
おわり。