東大寺二月堂 修二会 3月1日 日程表 | ドット模様のくつ底

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奈良が好きなライターの瞬間ブッダな日々の記録。
福祉的な目線から心の問題を考えています。

 

 


3月1日(木)より、14日間にわたる
東大寺二月堂 修二会がはじまりました。


この期間、私のブログでは修二会の日程を
お知らせする予定です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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15時30分ごろ、前行(約10日ほど)が行われていた別火坊を
あとにし、
和上を先頭に二月堂の参籠宿所へと向かう練行衆の様子です。


素羂(そけん)に紋白五条(もんじろごじょう)の袈裟をつけた練行衆は、
連なりながら粛々と言葉も発することなく歩いていきます。


18時ごろは大中臣祓(おおなかとみのはらえ)が細殿で行われます。

小綱(しょうこう)が
「お祓いにござろう、お祓いにござろう」
と触れて回ると、
練行衆は小袖に和袈裟(めげさ)を着用して
細殿に出仕します。

3月1日のスケジュールは次の通りとなっています。


午前0時ごろ
お目覚(めさ)

午前1時ごろ
袈裟給(たば)り



授戒

自誓授戒/食堂のびんずる尊者像前で、和上は上七日の間、八斎戒[はっさいかい]を守ることを自ら誓う。和上が八斎戒を一条ずつ読み上げては、「よく保つや、否や」と
問いかけると、練行衆が「よく保つ、よく保つ、よく保つ」と答えて、
会中(えちゅう)の持戒を心に銘記する。


作法を進め、段落ごとに大小の小石を打ち合わせる。馨[けい]の代わりに石を用いることは古風である。


開白(かいはく)上堂


*司の意向を受け加供が登廊の下で、

「只今上堂、只今上堂」と触れると、
司以外の練行衆が一団となり上堂し、
差懸(さしかけ、練行衆が履く木靴)にはき替え、
礼堂の床を踏み鳴らして、最後に上堂する司を待つ。


内陣開扉、内陣掃除、荘厳

最後に上堂した司が、内陣の出仕口の前に立つと、
堂童子が内陣の鍵をはずして扉を開ける。
練行衆は先を争うように内陣に駆け入り、
須弥壇の周りを三回駆け巡ったあと、
本尊を礼拝し、平衆は内陣掃除や須弥壇を荘厳する。

準備が整うと、四職が礼堂に着座し、最上箱(法会で最も大切なものを収める箱)に
納めた小観音の荘厳具を大導師が一つ一つ点検する。
内陣の平衆は、これを受け取って、小観音の御逗子を荘厳し、礼堂に着座する。



午前2時ごろ


一徳火(いっとくび) 

*二月堂内外の明かりがすべて消火され、扉が閉ざされる。
堂童子が練行衆の前に進み出、火灯石で浄火を切り出す。
これが常灯の火種となる。
常燈に新しく点火するのは堂童子の大役。
火打石でできり出した火をツケタケから一徳火松明に点じ、
常燈に点火するのを見届け、新しい火の灯された常燈を
捧持して内陣に入り、須弥壇の正面中央に供える。

これにてすべての準備が整う。


日中:開白法要~


↑二週間にわたる大行事の幕開け。
時導師は衆之一が担当し、重々しく勤修される。

軸となる法要は「悔過作法」であり、
時導師をリーダーとして、全員で懺悔や祈りの心を本尊に披瀝する。
本尊を讃嘆し懺悔や祈りの言葉を唱え、
礼拝したり行道(ぎょうどう)したり、五体人と呼ぶ当役が
礼堂の五体板に身を打ち付けるなどしてその心を表現する。

悔過作法は毎日6回(日中、日没、初夜、半夜、後夜、晨朝)ずつ勤修される。

*日中、日没の勤行は、壇供や椿や造花などで荘厳する以前に行われるので、本尊の御厨子が拝める。開白の諸作法がおわって内陣掃除が済むと、須弥壇上の荘厳が整えられる。


*開白から二日の日中までは「次第時」(じだいじ)と称し、
一称一礼の正式な作法で勤められる。

午前3時ごろ

下堂

正午ごろ

食堂作法(じきどうさほう)

↑練行衆は、食後全員南出仕口から退出する際、向かいの閼伽井屋の屋根に生飯[さば]の包みを投げ上げる。食後懐紙に包んで用意しておく。

午後3時ごろ<
上堂

午後4時ごろ

日没(にちもつ)

↑一日6回ある法要の一つ)(日中、日没、初夜、半夜、後夜、じん朝、六時の行法、十一面観音にひたすら罪を懺悔し、天下泰平、五穀豊穣、万民豊楽を祈る、各時毎に唱句もリズムも違う

午後7時ごろ

惣神所
↑日没の勤行後、興成、飯道、遠敷の三社前にて、法会の開始に際し、二月堂の鎮守神にも成就を祈る

午後6時ごろ

下堂

午後7時ごろ

松明上堂
↑初夜上堂の際、足元を照らすために使用されるお松明。10本。ただし12日のみ11本。

初夜

午後9時

大導師作法

↑悔過会の終局の目的は、除災招福の祈願にある。
その具体的な祈りの数々を練行衆を代表して大導師が唱える。
これを祈願作法と称する。
初夜と後夜に毎日勤められる。約40分という長い祈りの世界が広がる。

(神名帳)

午後10時

咒師作法

(大導師作法に続き行われる。法螺貝が鳴り止んだところで、自席から須弥壇の前に行き、四王勧請を行う)

午後11時

半夜

法華懺法

(1から4日、8から11日、半夜の時の後に礼堂で行われる。美しい旋律の声明が唱えられる)

後夜

午前0時

大導師作法


(出典:『東大寺お水取り 二月堂修二会の記録と研究』小学館より)