『神様にほめられる生き方』
- 日本人だけが知っている 神様にほめられる生き方/幻冬舎
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神主
帝塚山大学特別客員教授
岡本彰夫氏のご著書です。
奈良の知恵袋であり、
私が尊敬している方でもあります。
大学を卒業後、春日大社に奉職。
「順風満帆な人生は仕上がりが悪い。
失敗の多い人生こそ、気づきがあり、
人の言葉も身に沁みます。
人生に迷ったとき、
もうこれ以上歩めないと思ったとき、
この本を手に取ってもらい、
生きるよすがにしていただければと念じています」
と序文にメッセージがありました。
神様のもとでご奉仕されてきた方による、
日本古来からの伝承や気づきから
現代人に知ってほしい幸せの掴み方を
ご自身の体験も交えて
お言葉にまとめられています。
幻冬舎さんがよくされている編集パターンですが
3~4ページごとに話がまとめられてあり、
その後、その教えを
端的な言葉で表現し、
振り返ることができるようになっています。
とても読みやすい構成なので、
言葉がすうーっと心の奥底に入っていくように
読むことができました。
印象深い言葉がたくさんありましたが、
一部をご紹介すると、
たとえば・・・
「瑞気(ずいき)を取り込むと幸せになる」
というタイトルの節では、
目に見えないものは存在しない。
はたして本当にそう言い切れるのでしょうか。
電波や音波は、目に見えないけれど存在します。
だから目に見えない世界が「ない」とは
断言できないわけです。
「瑞気」とは「めでたい気」「新鮮で、かつ美しい気」
という意味ですが、
昔の人は、この「瑞気」を
いかに家や体に取り込むかに苦心したものです。
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「健全なる肉体には健全なる精神が宿る」
というのは西洋の考え方。
東洋では、
「魂を健全にすれば自ずと肉体も健全になる」
と考え、魂をいかに健康に活発化するかということを大切にしました。
~~~
家に「瑞気」を呼び込むのは、魂に活力を与えるための行為です。
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現代人は目に見えることばかり大事にして、その本源を忘れています。
目に見えない魂、心に活力を与えると体も元気になるのです。
「祝う」ことが家を栄えさせる秘訣です。
「神の世とこの世をつなぐもの」
というタイトルの節では、
まとめのページで
「上へ上へと伸びるより、
奥へ奥へと歩みを進める」という
メッセージがあります。
「上昇志向には限界がある。
しかし、奥へ奥へと進む道には際限がない。」
とのこと。
道を追求していく人にとっての
大切なヒントになりそうな言葉ですね。
他にも私自身が直接お話させていただいたときに
教えていただいた伝統職人の技術のお話などもあり、
権さまの伝えたいメッセージが
たくさん込められた本であると思いました。
日本の心、文化とは何か。
自分の生まれ育った土地のルーツ、
日本文化の持つ真髄を学び、実感する。
それを自らの知として活かせる人になるためには、
良い教えがたくさん込められている本だと思いますので
おすすめいたします。
それでは、今日も皆様が健康で幸せに過ごせますように。