先月、「私の少女時代~学生時代まで」のテーマで、「人生をゆるがした短大の一般教養 」という記事を書いた。


その中で、短大の一般教養の「東京建築空間探偵局」という、いわゆる路上観察、歴史散歩、はたまた「トマソン」や「VOW物件探し」の講座と出会ってしまった事で、私の価値観や人生観が変わってしまった事を書いた。


夏季レポートと冬季レポートは提出してしまい、手元にないのだが、ネガフィルムをkenkoフィルムスキャナーでスキャンし、内容を簡単に再現したいと思う。


夏季休業のレポートの記事は既に過去記事にて連載した。
くじで決められた図形と同じ建築物(一部も可)の写真を撮ってくる事」という課題で、私がひいたのはブリッジの形だった。
思ったより見つからず、苦戦した様子がうかがえたが、24年も前の東京の写真に、あらためて街の風景、流行のファッション、銀行の名前の
変化に驚かされる


冬季休業のレポートは「VOW物件を探せ」という課題だった。
VOW」は雑誌「宝島」の読者投稿コーナーを編集した本で、当時ベストセラーにもなったのだった。


今回は「形」というしばりがないぶん、楽かと思われた。
しかし、そうそう「珍しいもの」「おかしなもの」等見つからないのだった。


年末年始はアルバイトで忙しく、1月4日と6日に撮影にまわっているようだ。

私のセンスも悪く、今から見直すと、「え?こんなのどこがVOW物件なの?」というものばかりだった。
その為、よりぬきする事にした。
夏季レポートの連載に比べて少ないけど、今後公開していきたいと思う。





まずは、高田馬場駅のホームから見えた「スズヤ質店」。

これはとり・みき氏の漫画「猫田一金五郎の冒険」や前述の「VOW」にもパロディで使われた。
半球体の透明ドームの中に裸の金髪女性と力士の人形が向かい合って、真ん中からブシャーっと噴水が噴き出しているサイン看板だった。




よくも、こんな猥褻なものを学生街の駅のホームから見える所にこしらえたものだ。
今だったら大問題になっちゃうけど、当時は「性的描写」や「ポルノ」におおらかな時代だったのだ


あはは「謹賀新年」だって。

当時、工事中だったのか、看板のまわりに工事中のフェンスが建てられていて、人形がむき出しだった。



駅のホームから階段を降りようとすると、上にこの看板があった。




この歌 知っていますか?


いや・・・
知らないし。

早稲田予備校の歌らしいんだけど。
残念ながらyoutubeにはなかった。
しかも、なんと作曲者の「ダニー石尾」さんは去年お亡くなりになったとの事。


13時の時計とは、早稲田予備校にシンボルとしてつけられている時計で、「1日26時間勉強しろ」という意味だそうな。

まあ、勉強は量よりも質、効率だと思うけど!(←何をえらそーに)


富士銀行前」というのも、時代を感じる。



おまけの写真。




スッポン堂高田馬場店
今は高田馬場店はないみたい。

ここにも年賀ポスターが。

こんなの、いったい何が面白くて「VOW物件」だと判断したのだろう?
レポートにどんな文面をつけ加えたのか知りたいが、残念ながら全ては手元に残っておらず、わからない



撮影:1992年
   ネガよりkenkoフィルムスキャン(一部修正あり)
場所:東京都新宿区
質屋自体は現存するも、このサイン看板はない。また、噴水は滝に変わった。
スッポン堂現存せず



つづく