映画「ナイル殺人事件」観てきました。
Watched Kenneth Branagh’s “Death on the Nile”
本当は一昨年公開だったんじゃないかな。コロナでだいぶ延期された印象です。
原作は僕は翻訳で去年読んでます。あと1978年のピーター・ユスチノフの映画も履修済みです。
古典なので別にどうということのない殺人事件で、
フニフニフニフニした、男と女の愛のもつれだよ(「林檎殺人事件」より抜粋)。
エジプトでのミステリークルーズの優雅な雰囲気を楽しみました。
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それにしても、、先日見たサスペンスの日本映画「さがす」等を思い出してしまうのですが、、
貧乏人が殺されたら胸くそわるい重くてシリアスな社会派映画になるけど、
上流階級の貴人が殺されたらお耽美なエンターテイメントになる不思議。
コンテンツの題材に取り上げられる際にも格差があるのでした。
それなりにワクワクして劇場へ。
タイトルロゴがオシャレでかっこいいなって思ってたんです。
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鑑賞前の気持ち
鑑賞後
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冒頭10分くらいの、ケネス・ブラナー的解釈のポワロの過去の描写がありました。
たぶんこれアガサ・クリスティーは描いてないと思うんだけど、
古典だし、そういう新解釈は大歓迎なんですが、
なんかでも僕の持ってるポワロ像とは合わなかったな。
デビッド・スーシェのポワロさん像を刷り込まれてるので、
ケネス・ポワロはマッチョな感じです。
また、別の映画「TENET」のせいなんだけど、その映画ではケネス・ブラナーがDV野郎を演じてて、
ケネス・ブラナーの演技力がすごいってことなんだろうけど、ケネス・ポワロは本当はマッチョなDV野郎という偏見です。
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女神ガル・ガドット様ご登場。
彼女をスクリーンで観るのも、この映画の醍醐味だけど、
なんだろワンダーウーマンの頃はあんなに好きだったガルに、今は全然トキめかなくなりました。。
今は伊藤沙莉のほうが魅力的かな。
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本作をIMAX上映する劇場もあって、それも納得。
なぜなら本作は、コロナ鍋で海外に行けない鬱憤に対応した、エジプト観光ムービーなのです。
大画面で優雅なナイル川クルーズを楽しめます。
これこそ劇場で味わいたい体験です。
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ところで実は今日劇場で、いつもと違う出来事があって、それで半分意識をもってかれたので集中できませんでした。
本編開始から多分30分くらい、最初の被害者が出るあたりの頃、
劇場ないで誰かが「お前マスクしろよ、お前だよ」と叫んだのでした。
わりと僕から離れた遠くの席だったのですが、
僕はマスクをしてなかったので自分が怒られたような気になったんだけど笑、
それにしても、映画館内で大声を出す自分のマナーは棚に上げて、初対面の人に「お前」という人はどんな人なんだろう?
ヤンキーかな。。でも輩はナイル殺人事件なんて見に来ないか。。
と集中力がそがれました。
これがマーベル映画や呪術廻戦とかシャロウな層の映画ならいろんな人がいても可笑しくないんだけど。
しばらくすると、腹がでっぷりと出た男の人が出ていったので、その人が劇場内で叫んだのだとわかりました。その人はサブカルや映画好きなおじさんに見えました。
その人に怒られた人は、きちんとした身なりのサラリーマン風の人で平然とした様子でした。
怒った人は何か病気を抱えてるのかもしれないと思いました。
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そんないろいろ想像をめぐらせて、映画にはあまり集中出来なかったのですが、、
もともと金曜の夜でなんか疲れてて映画に集中できないなあ、、と思いながら観てたし、
原作読んで話も知ってるし、ケネス・ポワロは別に真剣に観なくて良いっていうプライオリティーの低い作品なので、僕自身もイライラせずにすみましたとさ。
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全体的にダイバーシティー配慮の配役で、旧作では白人だった主要な登場人物が、アフリカ系やインド系の俳優が演じていて、そこは現代的な脚色だなと思いました。
まあそれはいいとして、でも、
これらの主要登場人物たちは、イギリスやアメリカの上流階級の人たちです。
ホテルやクルーズ船で、豪華な食事やシャンパンを楽しんでいます。
そして現地のエジプトの人たちが荷物を運び、給仕をしていて、、
これって旅行先ではあるけど、イギリスの植民地支配の様相そのものな気がしました。
本作の中では、白人と黒人の恋愛が描かれてダイバーシティーに配慮しながらも、そこがどこかチグハグな感じです。
歴史的な背景と、現代的な配慮がどうしても折り合わなかったということなんでしょうかね。
仕方がないけど、若干違和感を感じました。
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脚色もまあまあ良かったと思うので、
点数は77点です。
ケネス・ブラナー監督の「ベルファスト」を楽しみにしてます!