映画「ジョーンの秘密」観てきました。
Watched Judi Dench’s film “Red Joan”
えぇっ!?80代のお婆ちゃんがスパイ容疑で逮捕!?
というあらすじで、
僕は「沖田総司はBカップ!?」くらいの衝撃を受けました。(「幕末純情伝」より)
イギリスで本当にあったお話。それをベースにした小説の映画化だそうです。
『イギリス史上、最も意外なスパイ』との触れ込みのこの映画、
おばあちゃんスパイ役にジュディ・デンチ。
でもジュディ・デンチがスパイって、「うん、そんな気はしてた」ってみんな納得しそうな気がします笑
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おはなしは、、
イギリスの片田舎で暮らすお婆ちゃんジョーンさんは80代の老女。夫に先立たれ、子供も独立し一人暮らし。
ある日おいえにいた所、突然逮捕されてしまいます。
スパイ活動による国家反逆罪の疑い。
イギリス保安局(MI5)に連行され、取り調べを受けるおばあちゃん。
取り調べを受けながら、ジョーンさんの過去が明らかになっていきます。
おばあちゃんは、かつてはケンブリッジ大学で物理を学んでいた女学生でした。
大学時代からの回想シーンが始まって。。
というおはなし。
そしてやがて、
ジョーンさんが広島と長崎に投下された、原子力爆弾の開発にも深く関わっていたこともわかると、、
先日8月6日と9日を迎えたばかりの日本人としては、とても複雑な気持ちを抱かざるをえません。
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観終わってみると、
時代と男に翻弄されたジョーンさん、その他の登場人物たちも、
その時代のいろんな立場で、それぞれが正しいことをしたいと考えていたことはわかりました。
とてもジャッジはできない。
平凡なおばあちゃんにみえても、過去をきいてみると壮絶な体験をしていたりもしますね。
人に歴史ありだし、そしてミステリアスな人生は魅力的です。
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あと、この手の実話ベースのものがたり、事実の奇想天外さには驚かされますが、
実話ベースなので、物語の進行としては淡々と進む傾向です。
観客の心を熱くする胸アツな展開を脚色しずらいのだろうとは思います。
こういう驚きの事実がありました。という一点を押すだけで、
物語の起伏で観客を楽しませるものではないのでした。
なんでこんなことを考えたかというと、
いやね、ぜんぜん話は変わるんだけど、
いま僕はTBSドラマの「MIU404」にハマってます。
いまの日本を代表する脚本家、野木亜希子さん脚本で面白いのです。
創作ドラマのように観客の心理をリードするように計算した展開は、
実話ベースの物語だと難しいかもしれないなとボンヤリ思いました。
実話ベースだと、実はこうでしたという騙しや、人の生き死にや入退場を操作できないからでしょうか。
なんてことをね。考えてしまって。ぼんやりと。
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本作の話に戻ると、
ジョーンさんの息子のニックは、現代ではもう50代くらいの男性なんです。
仕事は弁護士だっていうから、ジョーンさんは立派に育て上げたものですな!
しかしながらこの息子、
MI5の取り調べで、自分の母ちゃんの回想を聴き、
自分の母ちゃんが、ある出来事をきっかけに、イギリスをうらぎるスパイに転向したと知るやいなや、
その反応が「国家の裏切り者め!」と母ちゃんを糾弾し始めます。
僕はこのあたりに、家族だったらこんな反応するかしら?って違和感を感じてます。
母ちゃんよりも国家が大事なんて、そんなことあるかしら。
自分の母ちゃんだよ?親子関係もわるくない。
こんな反応するかなあ。。
国家反逆だろうとなんだろうと、こういう時は無条件に、自分の母ちゃんの擁護にまわると思うけどなあ。政治より母ちゃんでしょうよ。
このあたりは小説的な脚色なのか、リアル息子の反応だったのか気になります。
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大変動の時代、大変革に関わった、一見平凡な老婆の過去のおはなし。
映画としては小粒な印象ですが、一見の価値は十分にあるとおもいます。
80点
イェイイェイ僕は大好きさ
この項終わりです。