2011-09-21
下記はパグログ(BAGZY)より抜粋しています。
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御釈迦様の逸話です…
その昔、ある村に一人の女の人がいました。
その女の人は長い間子宝に恵まれなかったのだけれど、やっと子供を授かった。
けれどその子供は産まれてすぐに死んでしまった。
その女の人は、悲しみと絶望の中で気が狂いそうになっていました。
そんな時に御釈迦様の噂を耳にしました。
「どんな悩みや病も治してくださる偉いお坊様がいる。」と…。
その女の人は、すぐに御釈迦様に会いに行きました。
「御釈迦様、聞きましたら、御釈迦様はどんな悩みも病も治してくださると聞きました。
そのお力で、お願いですから、私のこの子を生き返らせて下さい。どうかお願いします。」
御釈迦様が答えます。
「わかりました、やりましょう。あなたの子供を生き返らせてる方法が一つありますから…」
「その方法とは、ある家に生えている樫の木の実を煎じて飲ませなさい。そうすれば生き返るでしょう。その樫の木の実を見つけて来なさい。」
「わかりました。そのある家とは、どこにあるどんな家なんですか?」
御釈迦様が答えます。
「その家とは、今までに家族を一人も失ったことのない家です。その家に生えている樫の木の実を探してきて飲ませなさい。」
「わかりました。必ず探して参ります…」とその女の人は、村中を訪ねて歩きます。
「すみません、このお家で亡くなった人はおられますか?」そのお家の人が答えます。
「昨年、父が病気で死んでしまったのよ…」次のお家を訪ねて聞きます。
「私の大好きだったおばあちゃんが数年前に亡くなったのよ…」
また、次のお家で尋ねます。「ご家族を亡くしたことがありますか?」
「私の一人娘が、事故で数年前に死んじゃったのよ…」
次の家、次の家と女の人は聞いて回りました。
そして、100軒を越えたくらいで気づくのです…
「あぁ~そうか…大切な家族を亡くしたのは、私だけじゃないんだ。
その悲しみと苦しみを抱え、乗り越えている人がこんなにおられるんだ…」
「つらく、苦しく、悲しくとも生きていかなくてはいけないんだ…」
「自分は自分の人生から、逃げることはできないんだ」
と彼女は悟り、御釈迦様にお礼をし…その後の人生を悠々と明るく歩んで行ったそうです…