毎年、年度末になると、小学校から 『いのちの出前講座』 の依頼をいただきます
始まりは長男が小学校2年生になった時、当時の2年生の授業で、『おへそってなあに。』っていう単元があり、家庭訪問の時に担任の先生と話す中で、「おかあさんが助産師さんなら、ぜひクラスの子どもたちに『いのちの話』をしてもらえませんか!」と頼まれたことが、きっかけでした。
あれから20年、毎年子どもたちの顔ぶれは変わりますが、自分がおかあさんのおなかの中で、小さな小さな卵だったこと、おかあさんから栄養や酸素をもらって大切に育てられたこと、あなたが生まれてきてくれた時にはたくさんの人に(おかあさん・おとうさんだけでなく、立ち会った私たち助産師や医師・看護師も)喜びと感動を与えてくれたことなどを話すと、きらきらした瞳で聴いてくれています
いろいろ複雑な家庭環境にあったり、いろいろな生まれ方があったり(いのちの道を通ったり=経腟分娩、いのちの窓を開けて生まれたり=帝王切開)、言葉選びには慎重になりますが、自分ってすごいなぁって自分を大好きになってくれたらいいなぁと思いながら、毎年このひと時を楽しみにしています。
20年前に手作りした子宮&受精卵~3ヶ月~5ヶ月~8ヶ月~10ヶ月(毎年妊婦になって出産しています)も、だいぶ年季が入ってきていますが、大切な私の相棒です。(いつまで妊婦が通用するか時間の問題ですが)
さすがに実物大の体重の胎児人形は作るのが難しいので、友人の助産師と共同購入しましたが、、、
授業の後には、いつも子供たちや先生方からのたくさんの感想を素敵にまとめてくださったものを、プレゼントしていただいています
子どもたちからは、
「赤ちゃんはおなかの中でいろんなことをやっていてかしこいんだなと思いました。」
「ぼくも小さいときは、こうやって大きくなったんだと知れてよかったです。」
「赤ちゃんを生むのがかんたんではないけど、赤ちゃんを生んだらうれしいと知れてよかったです。」
先生方からは、
・「みんな『生まれる力・生きる力』をもって生まれてきた。あなたは世界でただ一人だけ。自分の命も友達の命も大切に」この言葉には、ぐっときました。
・子どもたちは、、実際に触れたり抱っこしたり、人形を使ったわかりやすい説明を聞いたりして、自分の大切な命について、2年生なりに感じることができたと思います。
以前、クリニックで勤務していた時には、出産にきたママやパパたちが、「小学校の時に学校で赤ちゃんの話を聴きました」と言ってくれることもあり、(覚えててくれたんだぁ)とうれしくなりました。
これからも、助産師として、たくさんの子どもたちに『いのちの素晴らしさと大切さ』を伝えていけるといいなぁと思っています