「高校無償化」制度実施から1年半以上が経った。未だ朝鮮学校には適用されていない。

8月末、前首相がようやく文科省に手続き再開を指示した。あれから2カ月半が経つが、一向に結論は出ない。偏向的な意図で、執拗に朝鮮学校に関するねつ造記事を垂れ流すメディアもある。全国朝鮮学校校長会は、8日に談話を発表し、これらを厳しく批判した。

これまで各地の朝鮮高級学校では、「無償化」制度の対象から除外されている問題で、生徒たちが国賠訴訟を起こす準備を進めていた。

大人でも躊躇する原告団への参加に、子どもたちが勇気を振り絞り手を挙げたのだ。東京朝鮮中高級学校だけでも、20人以上の生徒たちが原告になることを申し出ているという。

「尊厳を取り戻し、親の負担を減らすことで、在校生やこれから入学する後輩たちが安心して学べる環境を整えたい」という一心で。

「いろんな大人たちに翻弄され不安を抱えている」――朝高生たちは、日本政府や反対勢力の異常かつ民族差別的な対応に、尊厳を傷つけられ、人権侵害への怒りで奮い立っている。

2学期も終盤に差しかかってきた。高3の生徒たちは、そろそろ卒業準備に取りかかる頃だが、また昨年度と同じように、「普通の」学校生活を取り戻せないまま、母校を巣立っていくのだろうか。

国際社会から嘲笑され、批判され続けている民族排外主義のまん延。日本政府は恥知らずな対応を改めるときだ。(裕)


( 朝鮮新報 2011-11-14 10:18:38 )