先日、割とよく行くラーメン屋さん行ったときのことです。


席に着くと、ご主人が、「いつものですね。」と言われました。


えっ?


たしかに、まあまあの回数通っているので顔はおぼえてもらっていると思いましたし、頼んでいるのもいつも一緒なのですが、「いつもの・・・」と言われたのは初めてで、ちょっととまどいましたが、まあ流れで「あ、はい。」と答えました。


ちょっと不安もあったのですが、それ以上に、おぼえてもらっていたことが嬉しくもありました。


しばらく待ってみると、私の前に出されたのは、一度も頼んだことのない、しかも「大盛」のみそ野菜ラーメン(ちなみに、私がいつも頼んでいるのはラーメンと半チャーハンのセット)。


しかし、このタイミングで、「違いますよ」ともいえず、そのままいただきました。


さあ、法律的に考えると、どうなりますでしょうか。


私とラーメン店は、売買契約を締結しようとしていることになりますが、私は、「いつもの」チャーハンセットを申し込んでいる。しかし、ラーメン店は、これを承諾したということはないので、みそ野菜ラーメンについて売買契約は不成立となり、私は、みそ野菜ラーメンについての代金を払う必要はないようにも思います。


しかし、お店が、いやいやあなたはいつもみそ野菜ラーメン大盛をたのんでいるじゃないか、などと言い始めたらややこしいですね。


ただ、その場合でも、いつも私がみそ野菜ラーメン大盛を頼んでいることの立証責任はお店が負うのではないかと考えられるので、私が代金を支払うことはないように思います。


一方で、私も「いつものやつで」というあいまいな申込みしかしておらず、これが何を申し込んだのか、というのは解釈上なかなか難しいようにも思います。


契約が成立していなかったとしても、お店としては、無駄になったみそ野菜ラーメン大盛の代金相当額について損害賠償請求できるでしょうか。


私が、「いつもの」と言われたときに、きちんと確認をしなかった落ち度をとらえて、一部でも支払えと言えそうな気もします。


まあ、そんなことにはならないでしょうが、売買の目的物をきちんと確認することはとても大切です、という教訓は得られたでしょうか。


それはさておき、みそ野菜ラーメンは大変おいしかったです。大盛は余計でしたが。


さあ、次回はどうなるのか。ちょっと行きにくくはなりました。