非常勤講師1週間が終わり | 小学校非常勤講師のブログ

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退職して非常勤講師をすることにしました。毎日があわただしく過ぎ去っていくので、日々の記録を書いていきます。学校名は伏せておきます。似たような学校、似たような先生がいたとしても、たまたま似ているだけですので気になさらないでください。

 非常勤講師の仕事の第1週目が終わりました。学校のことはまだまだ分かりませんが、まぁ、何とか大過なく1週目を終えることができました。
 昨日、ウェストポーチにマイ箸を入れるとのことを書きましたが、ウェストポーチのチャックが開いて、箸が落ちてしまいました。幸い子どもに気づかれることはありませんでした。で、昨日の帰りに百均に寄って子ども用の短い箸を買って帰りました。ついで、廊下の水槽にいるメダカの卵を入れるプラのカップも買いました。この辺のノウハウを知らないみたいです。まぁ、どっちでもいいのかな?
 1時間目は、算数の支援に入りました。
 2時間目は、空きになってしまいましたので、ノートの点検作業をしました。そのクラスでは社会科の授業をしていたのですが、教科書の文章を読ませるのに指名読みです。指名読みとは、「読みたい人?」と先生が声をかけると、文章を読みたい子どもが手を挙げます。先生はその中から指名して読ませるのです。読みたくない子どもは手を挙げません。先生が、この子は手を挙げていないなと気づけば、手を挙げていなくても指名して読ませることはありますが、気づかないと素通りしてしまいます。それで、6年間1度もみんなの前で読まない子どもが出てきます。そうでないのは、順番読みです。席の順、名簿順等何か決まった順番で読ませるものです。こうすると必ず読む順番が回ってきますので先の子どものようなことが起こりません。機械的ですので、なんやかやはありません。
 指名読みをさせているのを側で見ていて、あぁ、ここにもできない子どもがそのまま置いて行かれる授業だなあと思ってしまいました。
 3時間目は算数の支援に入りました。5年生の教室で、図形の合同の導入部分の授業です。弁別から入るの?いえいえ、先生中心の指導です。ICTの活用で、教室の大きなテレビにデジタル教材を写して指導されていました。問題解決学習ではありませんでした。準備不足で、トレーシングペーパーがなく、白上質紙を使って教科書の三角形を子どもに写させていましたが、見えにくく、きちんと写せないために、合同な三角形を見つけられない子どもがいました。その個が無い無いと言うものですから授業がなかなか進みませんでした。
 3時間目が終わってから職員室へ行き、事務の先生にトレーシングペーパーはないかと聞くと、B5版のものが80枚ぐらい出してくれました。が、子ども一人に1枚ずつ配りたいというとダメとのことでした。学年会計で買わないといけないそうです。すぐ近くの文房具屋に走ろうかと思いましたがやめました。トレーシングペーパーが無いことを学年の先生に伝えました。
 4時間目は別の組で算数の支援に入りました。先日の計算の定着の学習です。もっともっと問題を与えて練習させないと思いました。答え合わせを先生が黒板に板書されるので時間がかかっていました。できない子どもが多いと私もこうすると思いますが、先生の判断ですので。支援員は支援に回るだけ。
 給食を職員室で食べて、教室へ行きました。担任の先生に許可を得て、これ本当の話だよということで、昔担任した子どもの話をしました。以下の話です。
 ある時、3人の男の子を担任しました。5年生の子どもです。
 2人は勉強がまったくできないのです。3年生の時から知っている子どもで、毎日、担任の先生に放課後残されて勉強させられていました。ひどい時は5時6時まで残されていました。かわいそうだなと思っていたのですが、いざ自分が担任すると、この先生(私)もこの2人の子どもは毎日残していました。それと皆、席替えはいろんな席に着いたのですが、この2人は一番前の黒板の近く、先生の手の届くところに座らせていました。授業中にすぐ「ここだよ」と手で示すことができる所です。この2人は勉強がほとんどできないので、テストはいつも0点か20点ぐらいでした。あまりにかわいそうなので、時にはこの2人が100点を取れるような簡単なテストを作り、明日こことここが出るよと言うのですが、皆は100点を取るのですが、この子達はやっぱり20点しか取れないのです。で、2年間先生のつばをあびながら過ごしたというわけです。
 もう1人の男の子は勉強がよくできるのですが、先生の話を全く聞いていません。で、隣の子どもと雑談ばかりしているのです。ところがテストはいつも100点です。授業中に勉強しないのに、100点ばかり取るものですから、あまりにくやしいので、ある時、テストの中に1問だけ中学生か高校生でないと解けないような問題を入れたことがあります。ところがその時も100点を取るのです。皆が90点しか取れないのに。(実はこの話は保護者にしています。家で勉強は見ていない、塾にも行かせていないとのことでした。本当に賢い子だったようです)。
 そういう子ども達が同じクラスにいました。その子達も卒業して中学生になりました。その1年生の時、例の勉強ができない2人の子どもが遊びに来ました。で、勉強の様子を尋ねると、えぇ、まぁという返事でした。2年生の時にも尋ねて来ました。同じように勉強はどうかと聞きますと、「これな、勉強のことを聞くとよく分かるねん、秀才やねん」とのことでした。ほぉと思ったわけですが、例のもう1人の男の子のことを聞きますと、「あぁ、あれな、クラブにも入らないで女の尻ばかり追いかけとる」とのことでした。勉強はしていないようでした。3年生になるとまた例の2人の男の子が訪ねてきましたので、同じように勉強のことを聞きますと、今度は「これな、天才やねん。勉強のことなら何でも分かる」ということでした。で、例の遊んでいるばかりのこのことを聞きますと、2年の時と同様だそうです。
 で、3年生の卒業の3月に2人の男の子がまた訪ねてきました。先生にお礼を言いに来たとのことです。高校に合格したというのです。どこの高校かと聞きますと、その辺りではちょっと難しい高校でした。すごいなぁ、とか言っていたのですが、ふと例の遊んでばかりいた子どものことを聞きますと、「あれな、分からへんねん」とのことです。その口ぶりからすると合格していないようです。どうもドロップアウトしたみたいです。
 この3人、何が違うかというと、(ここからが本題です)、2人の男の子は小学校の時、勉強はできなかったけど、2つ、ちゃんとしたことがある。それは先生の話をしっかり聞くこと、ちゃんとノートをとること、この2つはちゃんとした。もう1人の男の子は勉強はできたけど、これをしなかった。それを中学校でも続けたわけだけど、中学校の勉強は小学校の勉強と比べて難しいのね。先生の話をちゃんと聞いてノートをしっかり取っていないと、勉強ができなくなるのね。今、みんなは小学生で、こんな勉強簡単と思っている子もいるかも知れないけど、先生の話をしっかり聞くこと、ノートをちゃんと取ることの態度を身につけていないと、中学校で困ることになるのね。がんばりね。
 という話を子ども達が給食を食べている10分間ぐらいでしました。担任の先生も似たようなことがあったとのことです。
 以上3人の子どもの話は本当の話です。随分前のことで、残念ながら子どもの名前を失念してしまいました。でも忘れられないのです。同じクラスには後1人、忘れられない子どもがいます。母子家庭の男の子です。それはその内に。
 5時間目は、また空きになってしまいまして、先生に頼んで理科のノートの点検作業をしました。「理科ノート」という穴埋めだけで完成する市販のノートです。その後、運動場で体育を見学していました。持って行った下靴を初めてはいたのですが、息子の靴と間違えたみたいです。
 時間が来るとすぐ退勤しました。カメラ店でフィルターを買い、下靴を買い、ガソリンスタンドで給油と洗車をしました。帰宅すると、疲れて寝てしまいました。目が覚めたのは21時半です。これから出発しますとメールを書いて、実際に出発したのは22時半頃です。