余りに暑いのと、義姉のたっての願いで海に泳ぎに行った。

 海と言っても私が育った実家のすぐ前、勝手知ったる浜辺だ。干潮だった。少し遠浅になっている。が、ちょっと行くと深くなるので義姉を注意深く見守る。

 暑さボケで水着しか用意しなかった。ゴム草履や日焼け止めや、もろもろの道具を忘れて行った。末妹が住んでいるので、そこそこのものは間に合うのだけど・・・

 義姉は

「なん10年ぶりかしら」とたいそう喜んで平泳ぎをしていた。

「ほかの泳ぎはできないのよ」クロールはダメだった。

 私が

「犬かきならできるでしょ」と言うと、

「あれは疲れるからいや」と言う。

 一番楽しんでいたのはやはり義姉。カメラ係の夫は「水が冷たい!」と騒いでいた。

    

 私は付き添いって感じ。日焼け止めを忘れたので童心に戻って泳げなかった。

あんまり長い時間ではなかったけど、義姉は十分楽しんで帰った。