「我が家のイピだ咲きました例年より早く」と言うラインをもらった。聞けば「ブラジルの国花」だという。イピの咲く時期はブラジルでは9月ごろ、あちらの春のはじめ。日本の桜と同じようなものなんだろうなあ。夫と義姉と3人で伊予市まで行った。

 古いナビを頼りにしたのがいけなかった。「コースを間違えました。新しいルートでご案内します」のナビ嬢の声を何回も聞いた。ぐるぐる回っているのは分かっていた。やっと道路工事をしていない旧道の方へ出るとその声は止まって、無事到着。

 お留守だと連絡をいただいていたので庭に入らせてもらってよーく見る。家を囲むようにして大きな木が2本枝を張っていた。玄関口にもあった。

「へー、これがブラジルの国花か!」

うれしがって何枚も写す。

           

           

 夫がそれを、友人に送ると「今治の市民公園にもあるよ」との返事。

 

 いや、待てよ。私、見たかもしれない。あまりにきれいで珍しい花だったので、写メにとって友人達に送ったのが2年前だった。

 

 よし、確かめに行こう

 翌日夫と出かけた。なんと伊予市で見たイピがここに6本もあるではないか!

名前の札を見ると「こがねのうぜん」と書いてある。よくよく見るとやはり同じ花だった。そして原産地は「南アメリカ」だった。

   

 へー日本のコガネノウゼンがイピなのか!

 ショックだったのは、以前見た記憶、感激した花と言う私の「シナプス」が、今年見た伊予市の花と結びつかなかった。それが、悔しい。

 でも花のきれいさには変わりない。ブラジルから来て20年たつ私のポルトガル語の先生に知らせなきゃと思った。