萬翠荘についた。開場時刻きっちり。でも、もう10数人は来ていた。はやっ!

 演奏が始まる。ライヤーーの音が、メロディが、快く響く。

 ライヤーは小さいけれど音色がいい。弾き始めの1音で虜になる。目をつむって音に浸っていると、いつの間にか時刻が過ぎていく。

 まかなさんの演奏会には幾度も行ったけれど、聞いたけれど、こんな気持ちになったのは初めてだ。「音に浸る」感覚。今治に来て作曲した「虹・・・」の曲も、今までに聞いた中では最高のいい音が出ていた。

 夫のはるさんはディズリーズという楽器を手作りする。2本の新作を持ってきていた。お家で出来上がりのを見かけたけれど、こんなにいい音が出るんだ!ニュージーランドやオーストラリアで見かける楽器だけど手に入るいろいろなもので手づくりしている。飾りもなるさんのセンスで。

 写真は後日改めてとらせてもらおう。

「波っ子」という楽器は繊細な静かな音が出る。波の音をあらわすのにちょうどいい。いい音が出ていた。瀬戸内海の静かな波打ち際の小さな波音が出ていた。川のせせらぎとも違う音。

 彼は歌も歌う。素朴で人柄の出るいい声。ライヤーや、まかなさんの声とぴったり合う。

 瞬く間に時間が過ぎた!3時を過ぎた。

 バスの時刻を気にしつつ、「遅れてもいいや、最後まで聞こう」と覚悟を決めた。全部のポログラムを聴くことができた。演奏後、たくさんの人に囲まれているお二人を見つつ挨拶もそこそこに出るた。奈留さんには「よかった!」と声をかけることができ、着ているさおり織の衣装をほめた。本当は演奏の感想をもっと言いたかったのに。

 バスはすぐ来た。セーフ!帰路のバスの中は幸福感でいっぱい。ライヤー、まかなさんの声、なるさんのディズリーズの音を耳で思い出しながら。

 本当にい日だった!