土曜日、小島の案内をした。島に向かう。船着き場近くの造船所。今日は、あのスエズ運河で座礁した会社の船「エバーグリーン」は停留していない。

   宇和島方面から来たお客さん23名。ほとんどが女性客。小島も、来島海峡の渦潮も初めてだと言われた。

 小島は猪の遊び場か?!と思うほどあちこち掘り返されていた。島に住んでる人の話だと、毎晩9時半になったら猪は現れるのだそうな。なら、昼間は出ないな。安心して案内する。縞に着いてから1時間足らずで案内しなければならないのは忙しい。自然と私の歩調は早くなる。

 道はイノシシが掘り返して土だらけ、この間の台風のせいか枯れ葉が積もっている。強風のせいで、枯れた、折れた小枝がたくさん落ちていた。おまけに頂上の看板も根元から倒れていた。

 また掃除に来なければ…と思いつつ下りた。お客さんの迎えの船は2時半過ぎ。私が帰る船は2時半。それを逃したら4時10分まで待たねばならない。

 お見送りしたのは3時前。私は1時間以上船の便を待った。

退屈、文庫本でも持ってくればよかった、船着き場まで持って来ていたのにと思ったのは一瞬。こちらに向かってくる大きな船を見つけた。この海道にこんな船は来ないはずとずっと見つめていた。近づいてくると思ったほど大きくない。岡村島へ行くフェリーだった。

 船の動きを見ていたら退屈しないで済んだ。

 来島大橋、国立公園の中に立つ料理旅館(建築を認めてもらうのに大分時間がかかったそうな)。

 船の動きを見ていたら時間が過ぎていった。

いつも思う。案内よかったのかなーと。