今度は作者の後書きもしっかり読んだ。
「読者の想像通り、珠子さんは生きていくでしょう。今(平成9年)珠子さんは52歳です。このたびは若い人を主人公にしました。」
 そうなのか、なんだ自分と同じ年頃なんだ。それなら、いろいろ迷ったのもうなずける。私もそのころは人生を迷っていたものなー。どんな職業に就くかから始まって、友人たちとの出会い、別れを経験したものなーと20歳から25歳ごろを思い出した。
 宮尾さんは体が弱いので剣山には登ったことがないとのこと。なのにあれだけ説得力のある風景,舞台が描写できたものだ。筆の力、取材力には脱帽。やはり!さすが!「作家さん」だ。
 
それからびっくりしたこと。
「天涯の花」の関連のブログを見たら、剣山の舞台になったところを全部写真で紹介していた人がいた。だいたいは私も行っているけれど、見覚えのない写真があった。「キレンゲショウマ」の咲く行場のあたりの風景だ。この方は「天涯の花」の舞台を知り尽くしているんだなー。感心しきり。