「大往生したけりゃ医療とかかわるな」自然死のすすめ・・・・中村仁一
私はどうやって死ぬのかなー、どんな病気で?事故で?飛行機それとも車?いろいろ考える。
 
 父は多臓器不全でなくなった。痛い,苦しいとかまったく言わなかった人だった。病院に行っても信用できない」、「あの病院なら受診してもいい」という人だった。
 
 母は、病院(医者)に全幅の信頼をよせていた。どこか悪いと思ったらすぐ病院に行って、薬をもらって飲んでいた。コレステロールの値が高いので食事の制限をされると医者の指示通り守った。「肉ダメ、卵ダメ」を守り続けて20年、魚育ちの人が「骨粗鬆症」になった。
 
 父は動けなくなって入院した。1月くらいは「家に帰れる」と思っていた様子だったが、家に帰ろうと自分で用意をしたときに立てなかった、すぐ転んだ。そこで何か悟ったのかもしれない。「家に帰る」と言わなくなった。娘たちが病室に行ってもすぐに「帰れ」と言って一切の世話を受け付けなかった。入院して2月で亡くなった。
 母は食事を飲み込むことができなくて胃瘻の手術を受けた。人に世話をされるのが好きで、看護婦さんや、ヘルパーさんに甘えっぱなしだった。認知症にもなりかけていた。今は施設に入っているが、寝たきりで、胃瘻で食事をして(?)いつ行っても眠っている。年は父が亡くなった歳と同じになったが、生活している質から見るとどうなのかなー。暇が大嫌いで、いつも手を動かしていた母を思うと、かわいそうになってくる。
 
 両親の生き方、病院とのかかわり方を見てきた私は、いつも考える。私はどんな死に方をするのだろうと・・・
 
友人の所に行くとこの本があった。面白そうというと「持ってかえって読んだら・・・・」と勧めてくれた。
 「死を考える」は生き方のチェックという項があるがまさに私の望んでいた本だ。どのページも面白くて、読み進めた。書き留めておきたい言葉や項目もたくさんあるので、まだ友人には返してない。
 
 「生き物は、繁殖を終えれば死ぬ」のだが私はまだ生きている。おつりのようなものだ。お釣りを楽しんで、息子たちになるべく迷惑をかけないで、自然死したいものだ。欲を言えば、死ぬまでボケないで元気でいたい。