豊後大野市は13日、同市犬飼支所産業建設課の男性主任(34)が、今年度の市の観光施設使用料約486万円を着服していたと発表した。男性主任は全額弁済する意向で、市は現時点では刑事告訴はしない方針。

 同市によると、男性主任は2005年4月から、同市犬飼町の三ノ岳なかよしパーク、リバーパーク犬飼の両公園内の施設使用料徴収を担当。今年4月から8月にかけ、管理人から受け取った使用料を、市に報告せずに全額着服していた。徴収は男性主任が一人で行っていた。

 徴収した使用料は、週ごとに提出するはずの書類に記載して、課長の決裁を経て会計課に入金することになっている。しかし、男性主任は1度も書類を提出しておらず、課長も気付いていなかったという。

 男性主任は9月4日から体調不良を理由に有給休暇に続けて病欠中。10日、両親に「使用料を使い込んだ」と話し、両親が12日に同支所長に伝えたことから発覚した。

 同市は前年度以前の使用料についても調査し、結果を待って処分するとしている。橋本祐輔市長は「申し訳ない。チェック機能がなかった。今後、再発防止に努めたい」と話している。

<読売新聞>