横浜市教育委員会は三十日、三月に盗撮の疑いで県警に逮捕された市立中学の男性教諭(32)が、市教員採用試験受験時に執行猶予期間中だったことが分かり、欠格事項に当たるとして採用を無効にした。採用無効は市教委で初。

 市教委によると、教諭は、県内の大学に在籍中の一九九九年、東京都内のビルのエレベーター内で、少女の腹を殴るなどし、わいせつな行為をしようとしたとして、強制わいせつ未遂容疑で逮捕され、懲役一年六月、執行猶予三年の地裁判決を受けていた。

 今年三月には、勤務していた中学校内で女子生徒の着替えを盗撮した県迷惑行為防止条例違反容疑で逮捕され、四月二十一日に処分保留で釈放されていた。

 教諭は二〇〇二年、市教員採用試験を受験し、翌年に採用された。市教委は「受験申込時に欠格事項に該当しないか、受験者全員に用紙への記入で確認している。教諭は該当しないとしていた。採用無効となって申し訳ない」と謝罪。今後、確認方法の変更などを検討する。

 地方公務員法では、執行猶予となった人は、執行猶予期間を終えるまで、採用試験を受け、職員、教諭となることができない。

 また、市教委は三十日、顧問を務める部活動の女子生徒三人に不適切なメールを送り、そのうち一人に抱きつくなどしたとして、市立中学の男性教諭(28)を懲戒免職処分にした。


<神奈川新聞>